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ビジネスコミュニケーション力をアップする!「質問力」の3つのポイント

2018/10/19


みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJT インストラクターの廣瀬恭子です。

研修の最後には、必ず「何か質問はありますか?」と聞きますが、なかなか手が挙がらないことがあります。その際には、「皆さん、よくわかってくださった。伝わったのだ」とは思いません。むしろ、「質問しにくい雰囲気だったのではないか?」と反省することもしばしば。

逆の立場で考えてみると、よくわかると思います。
研修を受講したとき、「本当は質問したいのだけど、恥ずかしい」「質問すると怒られそうだ」という理由で、つい、わかったふりで帰ることはありませんか? 
研修に限らずビジネスのコミュニケーションにおいても、このようなことは往々にして起こりがちですね。

質問とは「わからないところや疑わしい点について問いただす」こと。質問力とは、「自らが理解していない点を明らかにし、相手から情報を引き出す力」と言えます。
コミュニケーションにおいて、「話す力」「聞く力」と並んで大切だといわれる力です。

質問力を発揮するには、良質の問いかけをすることが必要ですし、質問を受ける立場の場合は質問をしやすい雰囲気をつくることも重要です。

ここでは、質問力を発揮するときに必要なスキルをお伝えします。

質問力の第一歩は、「理解できたふり」をしないこと

質問力が足りずにビジネスで困るシーンと言えば、「適切な質問ができなかった」ということがあります。会議に出席し、把握したはずの業務。けれども実は、明確に理解できておらず、いざ業務に入るときに困ってしまった……ということはありませんか? 
私には覚えがあります。会議中に質問すればよかったのですが、「そんなことも理解できていないのか」と呆れられるのではないかと思い、つい、「理解できたふり」をしてしまうのです。

think about comunication

質問の定義でお伝えしたとおり、まずは「わからないところや疑わしい点について明らかにする」ことが大事です。その上で、質問しても良いか……と悩むときは、「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」という言葉を思い浮かべましょう。

「自分の解釈でやってみよう」と自己判断で行動するのは厳禁です。場合によっては大きなトラブルに発展し、上司に「なぜ質問してくれなかったのか? 確認すべき点は事前に質問するように」と指導されることにもなりかねません。
質問しなかったことでトラブルになるくらいなら、勇気を出して質問をしましょう。そのためにも、わからないところや疑わしい点がないか、意識しながら話を聞くことが第一歩です。

「質問が浮かばない!」ときは5W1Hで

質問力は、コミュニケーションを深める際にも必要なスキルです。適切な問いかけをすることで会話がはずみ、短い時間でもお互いへの理解が深まるからです。
けれども、「質問しよう」と思えば思うほど、焦って質問が浮かばない…ということも起こりがち。私は、元来、質問することが苦手で、特に初めて会った方への質問が浮かばず、会話がはずまないということが悩みでした。

そんなときは、「5W1H(いつ、どこで、だれが、何を、どうやって)をベースに、質問したいことを考える」という方法がおすすめです。

5W1H will help your comunication

たとえば、人事異動があり、同じ部署になった同僚と初めてランチをご一緒したというとき。「先週、福岡へ行ったんですよ」という話題が出たら、「いつ?」「福岡のどちらへ?」「お一人で?」「出張ですか?」「飛行機で?」など、5W1Hをもとに質問を展開することができます。ぜひ、お試しください。

質問をしやすい雰囲気をつくることも重要

質問力には、質問をされる側の立場でも重要なポイントがあります。それは、「質問をしやすい雰囲気をつくる」という力です。

部下が質問すべきことを質問せずに処理したことでトラブルになった……という話は、決して少なくはありません。「質問すべきは質問し、確認して業務を遂行する」というのは、社会人として大切な心構えではありますが、「質問したいけれど、できない」雰囲気を作っているのは、上司の方なのかもしれません。

行動科学によると、「再びその行動が起こるか否か、その可能性を高めたり減少させたりするのは『行動結果』による」と言われます。つまり、「部下が質問をした際の、上司の対応がどうだったか」が鍵になるということです。

コミュニケーションがうまくいかない……と感じたときは、「質問しやすい雰囲気をつくっているかどうか」も振り返ってみましょう。
「いつも口角を上げている人は道を尋ねられやすい」といいます。常に穏やかな表情でいる心がけが、質問のしやすい雰囲気をつくるポイントとなるのではないでしょうか。
私も、「いつでも質問してください」という穏やかな表情で登壇に臨みたいと思っています。

comunication in Office

「質問は魔法のツールである」と言われています。質問することで、ものごとがスムーズに進んだり、人とのつながりができたりと、確かに「魔法」であると思います。
「質問しやすい雰囲気づくりを心がけ、受講生のみなさんとのつながりを大切にしたい」、そして、私自身も質問力を身につけていきたいと思います。

次回は「伝わるためのマナー&スキル」について、お伝えします。

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