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子どもの自立心を育てよう!子どもが自然に伸びるための親の心得3カ条

2019/01/08


みなさん、こんにちは。
マナーOJTインストラクターの赤名 麻由子です。

新しい年が始まりました。子どもたちもまた一つお兄さん、お姉さんになります。一つ大きくなるということは、できることも一つ…、いえもっと増えます。
ふと子どもを見たとき、「昨日まではこんなことしなかったのに」「なんだか興味を持ち始めた?」と些細な変化に気づくことがありませんか?
子どもがそんな様子を示したときがチャンス。子どもの気づきや興味を上手に活かして、子どもの自立に繋げましょう。

そもそも自立するとはどういうことでしょうか。「自立」を辞書「コトバンク」で引くと
1)他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに存在すること。
2)支えるものがなく、そのものだけで立っていること。
とあります。

子どもの自立で考えれば、1)がふさわしいですね。親が子どもを自立させる目的は、心身ともに自分の力で一人前に生きていくために必要な知識・行動を子どもに身につけてあげることです。

身につけて欲しいことは、まず親が見本を見せる

子どもにして欲しいこと、身につけて欲しいことがあるのなら、まず親が正しい見本を見せ、伝えることが大切です。最初は姿で見せるだけではなく、口頭で理由を説明しながら動きを行うと、動作と理由が結びつき、覚えやすくなります。

「いずれできるようになるだろう」と思って、つい伝えないでいると、子どもはいつまでたってもできるようにはなりません。親が見せて伝えることで、子どもに「そうなんだ」という気づきが生まれます。

たとえば食事の後に食器を片づけることも、何もしなければ子どもは片づけるようにはなりません。私も子どもが3歳までは、食べた食器はママ(私)が片づけていました。
けれども、ずっとその状態を続けていると、子どもは“食べたらママが片づけてくれるもの”とそれを正解として過ごしてしまいます。4歳になったころから、「ママ、ご飯食べ終わって“ごちそうさま”したから食器を片づけよう!早く持っていけばすぐに汚れも落ちるし、テーブルもきれいになるものね」と言いながら片づけました。パパにも「パパも“ごちそうさま”したから食べた食器を片づけよう。そうしたらママがとっても助かるもんね」と言いながら食器を運ぶことを続けてもらいました。
すると、ある日子どもが自分から「〇〇ちゃんも食べ終わったからもってくー」と言って自分から行動に移しました。

このように、子どもが自分から「やってみよう」と思うことが、第一歩です。
食器を運ぶことだけでなく、靴を揃える、脱いだ服を畳む…などの日常の行動も、きっかけは親の見本からです。

子どもの「やりたい!」を尊重し、チャンスを奪わない

子どもが「やりたい!」と思って行動に移し、親が「やらせよう!」と決めたら、最後まで見守りましょう。
子どもは自分なりのやり方で「ママがこうしていたから」「こうやったらできるんじゃないか」と考え、判断して行動しています。親から見れば「危ない」「絶対ダメだろう」と思うこともあるでしょう。ですが、そこは身の危険があること以外は、辛抱強く最後まで見守って下さい。

子どもが自分で考えた行動が成功したら、子どもの自信に繋がります。反対に失敗したときは「なぜ失敗したのか?」「どうしたら失敗しなかったのか?」と考えて、次に活かすことができます。
親が手や口を出さないで見守ることで、子どもは「任せてもらっている」という誇らしい気持ちと責任感も感じることができるのです。

先ほどの話で食器を片づけたいと言ってやり始めた子ども。最初は親のやっているように食器を重ねて持っていこうとしました。
心の中では「危ないな~、こぼすな~」 と思いました。一言だけ、「ママは一つずつ持っていくといいと思うよ」と伝えましたが、「全部持てる!」との言葉。「よし!やってごらん」……結果はバランスを崩し、お茶碗、お椀を落としました。
しかも残っていたお味噌汁が床にこぼれます。心の中では「やっぱりこぼしたか……、シミになるかな~」と思っていましたが、任せるといったからには腹をくくりました。
そしてこれをきっかけに、こぼしたときは雑巾で拭く、食器は一つずつ持っていく。ということができるようになったのです。

褒めると叱るは、明確な基準を設けてどちらも行う

子どもが「やってみよう」「がんばってみよう」と思って行動に移した気持ちやできたことは、ぜひたくさん褒めてあげてください。
大好きなママやパパに褒めてもらうことで、心の中の「嬉しい」「もっとがんばろう」という気持ちが育ち、さらに上を目指すことができるのです。

しかし、自立をするためには褒めるだけでなく、叱ることも必要です。できないことを「どうしてできないの!」と叱るのではなく(最初はできなくて当然です)、叱るべきは、身に危険があること、他人に迷惑をかけることなど、保護者として許してはいけないことをしたときです。

褒めてばかりの子どもは、褒められないと不安になったり、褒められるために無理をしたりします。逆に叱られてばかりの子どもは、自分に自信が持てず、反抗的になることもあります。
子どもの表情や言葉、行動をよく見ていなければ、褒めるも叱るもできないものです。日頃から子どもと向き合い、褒めるも叱るも心からの愛情をもって行いましょう。

食器を片づけたときも、「がんばったね」「ママ助かったよ」「片づけが楽になったありがとう」と心から褒めました。すると、「食器を下げたら褒められる」と思った子どもは、まだ家族が食べている食器も片づけたいと言い出したのです。それは“他人に迷惑がかかること”“食事を楽しむ人に迷惑がかかること”ですので、叱りました。

何でも褒める、何でも叱るではなく、子どもの思いやりの心が伝わる行動が見られたときには褒め、他人が悲しむ、困ることをしたときには叱る、というように基準を設けると良いでしょう。

子どもの自立は、今日から、明日から、〇歳からという決まりはありません。
子どもの様子をよく見て、できそうなこと、興味を持ったことを見つけたら、自立できるよう3つのポイントをぜひ意識してみて下さい。

自分でできることが増え、自立した子どもには自信がつきます。そしてさらに上の目標を立てるようになり、どんどん成長できます。それに、子どもが自分でできることが増えると、ママも子どもに手をかけていた分、時間ができますね。
子どももママも笑顔になれる自立を目指しましょう。

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このマナーについては、#キッズマナーインストラクター

日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター 赤名 麻由子

講師赤名 blog

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