立食パーティの基本マナー 立ったままでもエレガントな振舞いを
2018/12/18
みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターの広瀬綾華です。
年末年始は、クリスマスや忘年会、年明けには新年会などの会食に参加される方も多いのではないのでしょうか。お世話になった方との親睦を深めたり、初めてお目にかかる方との交流ができたりと素晴らしい機会です。
参加者が大人数の場合は、立ってお料理をいただくパーティスタイル=ブッフェ形式の立食パーティも多いですね。
立食パーティと聞くと、「どんな装いでいったらいいの?」「振舞いに自信がない…」と苦手意識を持つ方が多く、会話を楽しめず、壁際で時間を過ごしてしまったということをよく聞きます。
一般的にパーティに招待される側は、マナーとして①「服装(ドレスコード)」②「立居振る舞い」③「お食事の作法」を意識しなければいけません。立食パーティも基本は同じです。
①「ドレスコード」というのは服装のルールのことです。
食事の形式や内容、またパーティの行われる時間によってそのパーティの格式が決まります。招待される側は、格式にしたがって、正式(フォーマル:最も格式が高い)、準正式(セミ・フォーマル:フォーマルに準ずる)、略式(インフォーマル:セミフォーマルよりも堅苦しくない)と服装を改めます。
ブッフェ形式の立食パーティのドレスコードは、会場となる場所の格式を参考にすることが多いです。招待状の文面でドレスコードがわからず迷った場合は、事前に主催者に確認するのがスマートです。
②「立居振る舞い」というのは、パーティでの過ごし方のことです。
立食パーティでは、会場に入ったら最初に主催者に挨拶しましょう。自分が来たことを印象づけるためです。遅れた場合も必ずするようにしてください。
そして、飲んだり食べたりすることに夢中にならないで、会場内を動き、多くの人と親好を深めましょう。途中退席をする場合は、主催者に挨拶をしたほうがいいのか迷うところですが、しないほうがいいとされています。失礼にあたるということはありません。
③「お食事の作法」はテーブルマナーのことです。
座食の場合は、サービススタッフがお料理を運んでくださり、作法に従っていただきますが、立食パーティの場合は、自分でお料理をお皿に取る形式です。オードブル、魚料理、肉料理、デザートというようにコース料理と同じ順序で取っていきます。
盛り付けやお皿の扱いは、人の目に不快感を与えないようにすることが必要です。
以上は、立食パーティをスマートに過ごすため必要不可欠な基本マナーです。
さらに、印象アップにつながる、「スマートエレガント3つのポイント」をお伝えしましょう。
華やかさを意識しつつ、動きやすい身だしなみを
エレガントに見える服装は、ドレスコードを基に次の3点を意識しましょう。
① 袖口が広がっていないこと
② ヒールは高すぎないこと
③ バッグはチェーンの着いたクラッチタイプ
袖口が広がっていると、袖口がお料理につく可能性が出てきます。非常に不衛生ですし、人の目に不快感を与えてしまいます。実は、これは私の失敗談。袖が気になってエレガントな振る舞いどころではありませんでした。
また、ヒールは高すぎないこと。長時間パーティは続くため、履き慣れたものを選びましょう。
会場の椅子は、年配の方や体の不自由な方のために用意されています。基本は、椅子に腰かけないので、無理をして高いヒールを履いてしまうと脚が疲れてしまいます。疲れた表情はマイナスの印象を与えてしまいますね。
そして、バッグは肩に掛けられるチェーンの着いたクラッチタイプで。会場に大きなバッグを持ち込むのはマナー違反です。肩に掛けられると両手が空き、お食事や名刺交換、握手をするときなどとても便利です。
片手を空けることができると、スマートエレガント
お料理のお皿と飲み物のグラスを持ち、両手がふさがっている。そこへ取引先の方が挨拶に来てくださった、なんてことありませんか? 私は、あたふたしてしまいました。
取り分けのお皿とグラスは、基本は片手で持つようにします。慣れるまでは難しく感じますが、ぜひ練習してみてください。できるとスマートエレガントです。
まず人差し指と中指の間にお皿を挟みます。グラスは、お皿の上に置き人差し指と親指で持ちましょう。カトラリーは、中指と薬指で挟みましょう。
姿勢よく、美しく立ちましょう
コミュニケーションは、言語(バーバル)だけではなく、非言語(ノンバーバル)でもとっています。お話をしたかったけれどできなかった、そのような方がいらっしゃっても安心してください。非言語でコミュニケーションをとりましょう。
「姿」に「勢い」があるのが姿勢です。常に背筋を伸ばし、胸を開きましょう。姿勢が美しいと自信に溢れているように見えませんか。
私のパーティ後日談、パーティのときにはお話ができなかった取引先の方から「○○のときいらっしゃいましたよね!!姿勢がよくて覚えています」と仰ってくださり今もご縁が続いています。美しい凜とした姿勢は、あなたをよりいっそう輝かせてくれます。
いかがでしたか。いずれも事前に準備や日頃から意識してできることばかりです。
マナーを守っていつでもスマートエレガントな振る舞いができるようになれば、素晴らしい人脈が生まれます。
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このマナーについては、#マナーコース
日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター 広瀬綾華
講師 広瀬綾華 blog