新年を迎える準備はできていますか? お正月飾りの選び方・楽しみ方
2018/12/25
みなさん、こんにちは。
オナラリーマナーOJTインストラクターの三石孝子です。
慌ただしい師走に入り、華やかなクリスマスが過ぎると、1週間ほどで新年を迎えます。
以前より、お正月らしさは少なくなりましたが、お正月飾りが飾られると、やっぱり気持ちが引き締まります。
今回は、お正月飾りについて知っておきたい3つのポイントをお伝えいたします。
お正月飾りは、代表的なものとして、しめ縄としめ飾りがあります。
しめ縄は、神様が宿る神聖な空間(たとえば神社や岩など)とこの世とを区切るための役割を果たしていて、神様が宿っているといわれる場所に飾られています。
自宅であれば、神棚です。
また、しめ飾りの由来は、しめ縄に願いを込めて、縁起物であるお飾りをつけたことが始まりとされています。そして、一度家の中に入った神様が出ていかないようにするために玄関に飾られたと言われています。
しめ縄・しめ飾りの種類と飾る場所
しめ縄やしめ飾りには、一般的に次の3つのタイプがあります。
1つめは、「ごぼう注連(しめ)」で、主に西日本で多く飾られているしめ縄です。左が神聖で、右が俗性となります。正面から見て、太いほうを右側になるように飾ります。
お飾りは、裏白・紙垂(しで)・ゆずり葉や橙などです。
2つめは、「玉飾り」で、東日本で多く飾られているタイプがこちらです。しめ飾りと呼ばれ、玄関に飾ることが多い飾りです。お飾りは、裏白・紙垂(しで)・ゆずり葉・橙や鶴・亀・海老・扇や水引きです。
3つめは、しめ縄の輪に裏白と紙垂(しで)を飾った「輪飾り」です。しめ縄を簡略化したもので、水の神様が宿ると言われる台所・化粧室やお風呂に飾ります。
しめ縄には、家の中に邪気や悪鬼を入れないよう、追い払ってくれる力があります。そのため、災難をもたらさないように縄を張り、仕切りを作っているのです。
また、お飾りにも由来があります。
裏白は「不老長寿の願いが込められている」「葉の裏が白いものは隠し事がない」
紙垂は「神様が宿る神聖な場所」
橙は「代々、家が栄えるように」
ゆずり葉は「家系が絶えない」「子孫繁栄」
鶴や亀、海老は、「長寿を願う」
御幣は「神様の依り代」
水引きは「人と人やご縁を結ぶ」
末広がりの形の扇は「繁栄を願い」
昆布は「喜ぶ」
など、縁起の良いものばかりです。
お正月飾りを購入できる場所と選び方のポイント
しめ飾りは、高価なものから手頃なものまで、さまざまな種類が販売されています。
価格帯では、500~2000円くらいのお飾りが多いです。
デパートでは、デザインも豊富で高額なものも多く、日用雑貨コーナーなどで販売されています。スーパーなどでは、食料品コーナーの側に販売されていることが多いです。
また、ホームセンターでは、レジの近くなど気軽に購入しやすい場所に飾られています。
選ぶときは、飾る場所に合わせたお飾りを選ぶこと、お飾りの縁起物の意味を考えて選ぶことがポイントです。たとえば、台所や化粧室、お風呂などの水回りには「輪飾り」です。また、価格帯によって縁起物も全部ついているわけではありません。
デザインも豊富ですので、最後は色の組み合わせも選ぶポイントになってくるでしょう。
飾る時期のマナーと処分の仕方は?
飾る時期は、現代では、大掃除が終わり、新年の神様を迎える準備が整ってから飾るのが一般的です。しめ縄・しめ飾りもぎりぎりにならず、28日頃までに飾りましょう。
29日は「二重苦」や「苦」という意味があり、縁起が悪く、31日は「一夜飾り」になるため、神様に失礼とされ、避けることが無難です。
また、飾る期間は、松の内までです。
松の内というのは、今では少なくなりましたが、門松を飾っている期間のことを指します。1月15日までです。関東地方では1月7日に松の内を早めて、お正月飾りも外すようになったと言われていますが、そのままの1月15日に外す地域も多いようです。
外したお正月飾りは、1月15日に神社で行われる「どんと焼き」に出して処分してもらいます。「どんと焼き」に持っていかれない方は、一般ごみでも処分できますが、神様にかかわるお飾りなので、新聞紙などにくるんで処分するのが良いのではないでしょうか。
いかがでしたか? お正月飾りを選ぶ楽しみもできたのではないでしょうか?
日本の行事には、いろいろな思いが伝わって今日があります。そんな思いをご家族で話しながら準備するのも、楽しい時間ですね。新年に向けて、健やかに幸せな一年を過ごせるよう、今年は、お正月飾りを選んでみませんか?
きっとたくさんの幸運がやってくることでしょう。
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このマナーについては、♯マナーインストラクター
日本マナーOJTインストラクター協会
オナラリーマナーOJTインストラクター 三石 孝子
講師三石blog