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報連相の報告を行う木の人形の写真

上司の信頼は「報連相」から~可愛がられる部下になる「報告」の3つのポイント

2019/05/24


みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターの大縣真弓です。

新入社員も仕事に慣れだした頃ですね。
新入社員研修の仕事で、この時期に教えることの一つとして「ホウレンソウ」があります。

「ホウレンソウ」とは「報告・連絡・相談」の頭文字を取った言葉です。
「報連相」は、社会人としての基本的なビジネススキルで、仕事を円滑に進めるためには必要不可欠なものです。また、「報連相」は、職場でのコミュニケーションの一つでもあり、これがしっかりできると自分の成長にも繋がります。

教えられたばかりの新入社員のときはこまめにできていたことも、仕事に慣れると自己判断をして、「報連相」を忘れがち。「報連相」の見直しをしてみましょう。

今回は、一つめの「報告」についてお伝えします。
「報告」とは「上司からの指示や命令に対して、部下が経過や結果を知らせること」です。報告をしておいたほうが良いのではなく、しないといけない「義務」ですよ。
あなたは、義務を果たせていますか?

信頼を得るのは、タイミングのよい報告

報告は、1日の仕事を終えるときや、依頼された仕事が終わったときに行うのが原則です。それ以外にも、3日以上かかる仕事の場合は、途中で経過の報告を入れることが良いでしょう。
上司や先輩が「忙しそうだな」「機嫌が悪いように見えて報告しにくい」と感じても、報告を怠ることはNGです。

仕事の完了や進捗状況について報告がないと、上司は何も言わなくても、どうなっているのか内心とても心配しています。実際に報告が無ければ、残念ながらあなたのことを信頼できる部下と思わないでしょう。
ましてや、トラブルやクレームなど言いにくい報告ほど素早くしないと、後で大きなトラブルの原因にもなってしまい、あなたの信用も失墜してしまいます。

上司に信頼されるためにも、報告はできる限り素早くしましょう。
報告時は、「今、お時間よろしいでしょうか?」「〇〇について報告したいのですが」「3分お時間よろしいでしょうか?」など、気遣いの言葉がけがあると、上司も聞く準備ができるので使ってみてくださいね。

口元に手を当てて話しかけようとするスーツ姿の女性

企業研修に講師として伺った際に、「どんな部下なら信頼できますか?」と質問すると、「報告をしっかりしてくれる部下」という意見がいちばん多いです。
やはり、信頼されるにはタイミングの良い報告が必要ですね。

伝え方は簡潔に、話す内容の順番も考えて

伝え方は、簡潔で分かりやすく、端的に話しましょう。
ダラダラと伝えることは、上司の時間を奪い、また内容が伝わりにくく、情報が間違う原因にもなります。

簡潔に報告するためには、2つのポイントがあります。
①結論から話すこと、②5W3Hで話すことです。

①結論から話す
内容が推測できるので、聴くための準備をしたり、急いでいるときには優先順位をつけて聴くことができます。結論のあとは、「経過」「現状」「原因」の順で話すと、わかりやすいですよ。

②内容は5W3Hで話す
5W3Hとは「When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰)、Why(なぜ)、What(何)、How(どのように)、How much(いくら)、How many(いくつを)」のこと。
5W3Hを使うと、状況が明確になり、相手に伝わりやすくなります。
また、複数の報告があるときは、先に「報告が○点あります」と伝えると、聴き手に心構えができるので、しっかりと伝わります。

大勢の人のシルエットとパズルのピースで伝わるコミュニケーションをイメージした写真

私の経験では、報告時に長々と内容の説明をすると、上司に「で、何が言いたいの?」と言われてしまうことがよくありました。
実は、女性にありがちな報告の仕方です。順番を意識するだけで、スマートな報告ができますよ。

事実と推測は分けて伝える

報告は、事実の情報のみを伝えること。憶測や推測は、基本的には伝えません。
もし、伝える必要がある場合は、事実を伝えたあとに伝えることがポイントです。

自分の考えや憶測を事実と混在して伝えると、相手を混乱させてしまい、正しい判断ができなくなります。
自分の推測や考えは、事実を伝えたあとに「私が考えるには……」「私が思うには……」など、しっかりと推測であることがわかるように伝えることが必要です。

報連相の報告を行う木の人形の写真

たとえば、購入した商品に対してお客様が怒っていることを報告する場合、「お客様が返金して欲しそうだ」「新しいものに交換して欲しいと思うんですけど」など、まだ聞いてもいないことを報告してしまうことがNGです。
もちろん、お客様が返金して欲しいなど要望を言った場合は、事実として報告が必要ですが、状況だけで勝手な判断をすると、さらに状況が悪化する恐れがあります。
聞いていない情報は、「要望は聞いていません」と素直に伝えることが大切です。

「報告」は、上司や依頼を受けた人に対する「義務」です。
このくらいなら大丈夫など、自己判断や1人で抱え込まずに、些細なことも報告をしておきましょう。報告をすることで、上司は安心してあなたに仕事を任せてくれるでしょう。そうなれば、あなたのさらなる成長に繋がりますね。
できる人になるために「報告」を忘れずにしましょう。

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このマナーについては、#マナーOJTインストラクター

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シニアマナーOJTインストラクター 大縣 真弓

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