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浴衣でちょっとそこまでを楽しもう

『格上げ』で安心 今年は浴衣で夏を楽しみましょう

2020/07/24


みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターの大縣 真弓です。
今年は、花火大会や夏祭りなどたくさんの盛り上がるイベントが自粛され、おうち時間が推奨されています。夏はイベントで盛り上がりたい方には、ちょっと寂い年となっていることと思います。そんな時は、ちょっとしたお出掛けに浴衣を身につけて、楽しい思い出にしませんか?

着物と浴衣の違い TPOに合わせて現代のおしゃれを楽しみましょう

洋服にフォーマルからカジュアルまでTPOの違いがあるように、着物には「格」があります。着て行く場所やシーンにあった着物の「格」を選べるようになるといいですね。

着物の種類ごとに「格」をあらわすと次のようになります。
着物の格
着物は「格が高い」ものがフォーマルで、段階的にカジュアルなものと分類されています。
浴衣は着物の中でも、一番カジュアルなものとされています。
そのため、浴衣はフォーマルな場には相応しくない装いとなります。

一般的には木綿生地で作ったものが多い浴衣は、夏のくつろいだ装いにも最適の着易さが特徴です。最近では、ポリエステル製のものも多く販売されています。

平安時代には貴族が寝る際に身につける着物「寝間着」として浴衣がありました。江戸時代になると、庶民にまでその文化が広がりました。

現代では花火大会、夏祭り、家庭でくつろぐときなどのほかに、軽い街着としても着られるようになっています。
浴衣を着る時期は、7月から8月です。
見た目や着方は、着物とほぼ同じですが、着物では長襦袢や肌襦袢を使用するのですが、浴衣では専用の肌着の上に、直接羽織ります。また、足もとは素足のままで構いません。足元も、下駄だけでなく、スニーカーやサンダルなどアレンジを効かせる方もいて、カジュアルならではの楽しみ方かもしれませんね。

最近の浴衣は、フリルやシースルーといった素材を用いてリメイクされているものが多いです。カジュアルだからこそ、時代に合わせた装いができるのは楽しいですね。着物はステキだけど、敷居が高いなと感じる方には、ぜひ夏の浴衣から始めてみてください。

浴衣を格上げ フォーマルな場に求められるものをおさえましょう

先程もお伝えした通り、浴衣はカジュアルスタイルです。フォーマルな場所には適しません。しかし、3つのポイントを押さえることで、浴衣を格上げすることができます。

    ①半巾帯から名古屋帯に変える
    ②長襦袢or半襦袢を着て半衿を見せる
    ③足袋を履く

この三点を変化させることで、カジュアルな中にもきちんと感を出せ、浴衣を格上げすることができます。軽い日常の着物として浴衣を着られるようになります。

着物風に着ることで、ややフォーマルな場所にも着ていけます。例えば、ホテルでのランチやお座敷など、帯や半衿を見せたり、足袋を履いたりすることで、浴衣のカジュアル感を解消できます。
格上げとは?
これは私が、着付けの先生から習ったことですが、急にお座敷のあるお店に行く際や、誰かのお家におよばれになる場合に備えて「足袋は常に準備しておくと良いですよ」と、アドバイスをされました。

素足でお座敷に上がるのはマナー違反なため、足袋を準備しておくと、突然のことでも安心できるようです。あくまでも突然の時の対処法ですが、一足備えて持ち歩いておくと安心ですね。

浴衣を楽しむ 非日常を身近に感じましょう

浴衣は、夏限定の装いです。カジュアルなお店なら、格を気にせず楽しめます。確認は必要ですが、ホテルや高級レストランでも気軽に利用できる場所も増えてきました。
気軽に着られて、着るだけで普段と違う雰囲気を楽しめる。浴衣のそんな楽しい効果で、イベント少な目のこの夏は、ちょっとしたお出掛けを楽しみましょう。浴衣のパワーで、日々の暮らしを“エンリッチ”していきましょう。

浴衣の柄は、古典柄からストライプなどの現代柄まで様々あります。行く場所に合わせて選ぶのも楽しいですね。合わせる小物も、カゴバックや巾着、下駄など選択肢は無限に広がります。

浴衣を着たいけど、着るのが大変そうと、思っている人も、今は簡単に着られるものがあります。上下セパレートタイプのものや帯ができているものなど、洋服感覚で着られます。また、レンタルを利用すると、着た後の手入れも不要で、着付けサービスもついていて便利ですね。旅先などで利用できるお店も最近では珍しくなくなってきました。旅行ができるときにはとても良い思い出になることでしょう。

私の住む京都は、着物の街。浴衣姿の似合うスポットが満載です。普段行く場所も浴衣を着ているだけで、ちょっと違う景色に見えます。
浴衣でちょっとしたお出かけを楽しもう
遠くに旅行に行けない今年は、家族や友達同士で日常の“ちょっとそこまで”を浴衣で楽しんで下さいね。

浴衣で街中を歩く姿は、夏らしく素敵ですね。帯をしめると、背筋が伸び、気持ちも引き締まります。
慣れない浴衣での立ち居振る舞いが心配な方は、毛呂先生の「目指せ浴衣美人!着崩れしない、エレガントな立ち居振る舞いで女子力アップ!」を、是非ご覧ください。
日々の暮らしで実践できる、浴衣美人を目指しましょう。

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