ファミリーキャンプ初心者さん必見!子どもの手前これだけはしっかりしたいをこっそり学ぶ!キャンプのマナー
2021/04/02
みなさんこんにちは。
シニアマナーOJTインストラクター・キッズマナーインストラクターの清水真弓です。
暖かな気候と新緑の清々しさ!過ごしやすい季節になりましたね。
春はキャンプにぴったりの季節です。キャンプは子どもたちへの情操教育にもお勧めです。
不便なことをみんなで協力して乗り越える達成感や、自然を身近に感じ親しむなど様々な面で教育に良いのですが、実は、子どもにマナーについて伝える機会としてもキャンプは大変有効です。
この春、これからキャンプに挑戦してみたいとお考えのみなさん!まずは、このコラムで予習して、子どもの見本となりましょう!
おさえておきたいポイントはたったの3つ。とっても簡単ですがついつい見落としてしまう点について。どうすれば子どもの手本となれるのか。キーワードは3つの『守る』です。
雰囲気を守る『楽しいをぶち壊さない』音や境界、プライバシーなど守るべきルールについて教えられるようになろう
キャンプ場で、まず守っていただきたい雰囲気は、音について。
開放的な大自然の中、家族だけでなくお友達もいると、とっても楽しいですね。
それは大人も子どもも同じです。
大勢で和気あいあいとしゃべりながら共同作業を進めているうちに、どうしても大声になってしまうことがあります。
楽しいあまり興奮してしまう子どもだと、それは尚更です。
大人数でのキャンプは、声の大きさに十分な注意が必要です。
一度大声になると、静かにしようとは言い出しにくいものです。
周囲の、他のお客さんの目もあるし…、お友達を注意するのは気が引けるし…と、思ってはいても動けないことがかえってストレスになってしまいますね。
音に加えて、境界も守ることを強くおすすめします。
フリースペースのキャンプ場では、隣り合うサイトの方とお互い見つめ合わなくて済む配置でテントやテーブルを設置することをお勧めします。
私は、過去に、お隣さんに境界をはみ出て張り網を張られ、子どもが引っかかって転んだことがあります。
大事に至らなかったものの、一声かけてくれたらという思いは残りました。
もし大きめのテントを設営したい場合は、キャンプ場を予約する際にサイトの大きさを確認することをお勧めします。キャンプ場によってサイトの大きさや形はまちまちです。
事前に広さを確認することで、当日テントが入りきらず張り綱が隣のサイトにはみ出してしまうという状況を避けることが可能です。
最後に守ることを強く意識していただきたいのは、プライバシーです。
最近はどんなことでもカメラで撮影してネットに投稿することが大流行りです。
キャンプの楽しい思い出を動画に撮ること自体は素敵なことです。私もそうした動画をYouTubeなどで観るのは大好きです。
動画を撮る際に気を付けて欲しいのは、背景に映りこむ人や物に対する配慮です。
私は過去にお隣のサイトの方が実況動画を撮っていたのに出くわしたことがあります。
我が家の車のナンバーや家族の顔が映る角度で撮影していたので、とても気になったことがありました。
顔を映され、公開されることは、肖像権の侵害にあたります。
それに加えて、車のナンバーも公開されるとなると、個人情報保護違反とまではいかないまでも、やはり、知らないうちに公開されていたことを知ったものとしては心中穏やかでありません。
音、境界、プライバシーを守るためには、タープなどで壁を作り、自分たちのスペースを作ることも一つの有効な手段となります。
もちろん、周囲への配慮はお互い心から楽しむための大切な思いやりです。
アウトドアだからといって、普段の生活で必要とされる、『思いやりの心で行動するマナー』が不要になるというわけではありません。
そうしたことも、事前に『キャンプのしおり』を作って明記しておくことなどで、やんわり伝えておくなども良いかもしれませんね。
家族を守る『注意一秒、怪我一生』先を予測しつつも、管理型保護者にならないよう気をつけよう。
大自然の中でのキャンプが楽しくなると、チャレンジ精神がむくむく湧いてくるのか、気が大きくなるのか。子どもは、たまに危ないことをしませんか?
木登りをしていて高いところまで登ってみたり、花火を人に向けてみたり。
人差し指くらいの小枝を、大きなのこぎりで切ろうとするなど、予想外なことをしてくれます。
楽しいあまり我を忘れてしまったり、ついつい度が過ぎたりして、本人や周囲の方々に危険が及ぶことがあれば、そのキャンプ自体は失敗に終わります。
ぜひ、危険予測を立てて、未然防止に努めるよう保護者のあなたが気を付けましょう。
例えば、焚火一つとっても、延焼しやすい枯葉などは近くに無いか?強風のときは、火の粉が飛んで風下にあるものに延焼して、山火事になることもあります。そんな時は残念ですがキャンプファイヤーや焚火は諦めて、炊事場などの囲いのある所で火を使うことを楽しむ。
また、これはとても悲しい話ですが、キャンプ場での連れ去りなどもあります。
怪我だけなく、こうした事件に巻き込まれないためにも、大人は羽を伸ばしつつも目だけは離さないよう気を付けましょう。
私の習った、キッズマナーインストラクター養成講座のWEB講座の中でも、東節子先生がとても素敵なことを教えてくれています。
確か、手を放しても良いけれど目を離すな。だったと思います。(詳しくは講座でご確認ください💦)
常にべったりついて歩いて、あれこれ口を出すのだけが大人の仕事ではありません。
自由でのびのび主体的に遊べる環境を与えつつも、危険を予測してさりげなく守る。
そうした視線をもって、子どもの成長を見守りたいものです。
キャンプ場内では、油断しがちなのか、車道の真ん中をのんびり歩いている子どももよく見かけます。
ちょっとした油断が大きな事故に繋がりかねないのであなたの家族や仲間を守るためにも危険な行動をしていないか配慮してください。
自然を守る『来たときより美しく』環境負荷について教えられるようになろう
大自然の中で楽しむのがキャンプの醍醐味ですが、これは自然を便利に利用するということではありません。
意識したいのは、『来たときより美しく』というよくきくあの標語です。
焚き付けに使う枝拾い。これは、自然にあるものを利用しているからなんでもOKというわけではありません。
枝拾いを許可しているキャンプ場はありますが、そこにもルールがあります。
キャンプ場の敷地を一歩出れば、そこは所有者が別の土地です。
枝拾いに夢中になってキャンプサイトを離れてしまい、よその土地からあれこれ持ち帰るなんてことが無いように気を付けましょう。
また、薪の代わりにと木を切っている人を見かけたことがあります。
生木は燃えにくい上に、今生えている木を切るなんてことご法度です。絶対やめましょう。
帰るときには、持ってきたキャンプギアをすべて持ち帰りますよね。
その際、ごみ拾いと掃除をしてきちんと片づけましょう。みんなで手分けして清掃をすることで、ペグなどの細かな忘れ物にも気づけます。
共同炊事場などは、使うたびに清掃を心がけましょう。
出た生ごみはキッチンペーパーに包んで、可燃ごみとして処理します。
以前琵琶湖でキャンプした際に、炭の燃え残りやごみを湖に捨てている人を見かけました。
本来、自然では出ないようなゴミを捨てることは、自然環境にとって大きな負担となります。
まだ小さい子どもを連れてキャンプするとき、こうしたことを理解させるために私は、キャンプ場を家に例えて伝えていました。
「今日キャンプできたこの湖や山は私たちのおうちじゃないですね。でもここには魚も、鳥や虫たちも住んでいるんだよ。
今日は会えなかったけど、シカやタヌキもいるんだよ。
そう考えると、お友達の家にゴミを捨てたり、汚したものを片づけもしないで帰ってきたりしないよね?」と話します。
普段自分のことは自分でできるようにと伝えている子どもたちです。
自分たちが出したゴミは自分で片づけるものという習慣が身につきました。
木を切ったり、水を流すために芝を掘ったりしたものも、自然の力で元に戻すには、とても時間がかかります。
以前キャンプ場内で焚き火用の枝拾いをしながらゴミ拾いもしている親子を見かけたことがあります。
自分が出したゴミじゃなくても拾って捨てる。とても自然に優しい行動だと感じました。
それから我が家も枝拾いのときにはゴミ袋も持って行き、ゴミ拾いもするようにしています。
沢山ゴミがとれると達成感にもつながるようで「今日はこんなに取れた!」と得意げに見せてくれるようになりました。
これからも自然を楽しめるように、子どもたちだけでなく、私自身もこの環境を守る意識を持つことが大切と感じます。
私達のJAMOIでは、思いやりの心を行動で表すのがマナーであると考えています。
キャンプ場でもこのマナーをもって行動をすることで、あなたの家族も、周囲の人たちも、何より、あなた自身が気持ちよくキャンプを楽しめます。
そして私たち大人が見本となるよう行動をすることで、間近でみている子どもたちにもマナーの大切さは伝わります。
子どもの情操教育にもおすすめなキャンプ。今年はぜひ、大自然の中で密をさけて、のびのび楽しんでくださいね!
心地よい人間関係を築くヒントをお届けする「Manner Up Magazine(マナーアップマガジン)」
思いやりの心を行動で表すためのアイデアが詰まったウェブマガジンです。お役に立てれば幸いです。
このマナーについては、#マナーOJTインストラクター #ソーシャルマナー #キッズマナーインストラクター養成講座
日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター 清水真弓
講師 清水真弓 blog