『松花堂弁当』について 学んで 頂き方をマスターするキッズマナーでおうち時間を楽しもう♪
2021/09/10
みなさん、こんにちは。シニアマナーOJTインストラクター・キッズマナーインストラクターの前澤 暢子(マエザワ マサコ)です。
おうち時間も長引き、お家でお子さんの相手をするにも、もうネタ切れ!と、お困りではありませんか?
そんなお困りの方に、ぜひお試しいただきたいのが今回紹介する『松花堂弁当』です。
このコラムでは、松花堂弁当のいわれから、エレガントにいただく方法、それに、お子さんと一緒に楽しむための工夫についてお伝えします。
今流行りのデリバリーで注文してもよし。
このコラムを最後まで読んで、お子さんと手作りに挑戦してもよし。
秋の行楽シーズン、松花堂弁当を調べることから、作って味わうことまで体験して、ぜひ価値ある時間を家族でお過ごしください。
名前から意味を知ろう 調べることで雑学王になろう!
伝統的な物事には、いわれや由来があります。
インターネットが便利になった今では、調べ学習も比較的簡単にできるようになりました。
今回のテーマである松花堂弁当なら、検索すればたくさん情報が出てきます。
例えば…、
松花堂弁当 由来とグーグルで検索すれば、『その名前の由来は、石清水八幡宮にあった瀧本坊の住職を務めた昭乗が好んだ四つ切り箱が器の基になっています。』と出てきます。松花堂弁当の起源|松花堂庭園・美術館
検索して出てきたページをよく読み、その文章の中で疑問に思ったこと、人の名前などをキーワードに、次々検索し、調べ学習を進めましょう。
その際気をつけたいのは、検索でたどり着いたホームページが信頼できるかどうかの見極めです。
最近では、まとめサイトといって、他人の書いた情報をまとめただけのサイトも存在します。
調べ学習では、そうしたサイトと、信頼できるサイトを見分けることが大切です。
信頼できるサイトかどうかの判断は、保護者であるあなたが判断しましょう。
判断の基準は、大手新聞社のサイトであったりなど、既に社会的に信用がある団体が作っているサイトかどうかなどを調べるのがまずは手っ取り早いでしょう。
博物館や美術館など公的な施設を運営している団体のサイトであること。
名産品を輩出している地域の自治体や、関係団体のサイトであることなど。
また、個人のサイトであってもその方が、その道のプロとして一定の評価を得ているかどうかも、信用のバロメーターになります。
あなた自身も経験を重ねることで、見る目を養いましょう。
大人のあなたがしっかりした目をもつことで、お子さんが安心してインターネットを使って調べ学習をできるように、見守ってあげましょう。
ちなみに、松花堂弁当は、瀧本坊の住職だった昭乗さんが好んで使った四つ切り箱が器の基で、有名な日本料理店の創始者がその器を料理が美味しそうに見えるように改良し、松花堂昭乗に敬意をはらって「松花堂弁当」と名付つけたものが始まりだそうです。
普段何気なく親しんでいるものの歴史や由来を知ることで、お子さんの『何故?』『どうして?』に答えられる保護者になる。
すぐにはなれなくとも、普段から調べることに慣れていれば。
お子さんの知的好奇心を一緒に育んでいけますね。
頂き方から見え方を思い浮かべよう Zの法則でいただきます!
蓋を開けると目にも嬉しい松花堂弁当
季節の一期一会を楽しめる点には、なるほど茶道の流れから生まれたお料理、懐石料理ならではの趣向ありますね。
お店でいただくとなると少々気も張ります。
ですが、おうち時間を活用していただくのなら、比較的ゆるい雰囲気の中、お料理を楽しめるのではないでしょうか。
十字の、四つ切りの松花堂弁当、正面に座ったあなたから見て、左上には前菜(八寸)、右上に向付(お造り・刺身)、左下に炊き合わせ(煮物)、右下にご飯と供されていることでしょう。
お食事はじめには一緒に出された、お吸い物から頂きましょう。
松花堂弁当は、左上の八寸から順に頂くとスマートでしょう。
Zの文字を使って、『Zの法則』と覚えておくとよいです。
マナー美人を目指されているのであれば、盛り付けをむやみに崩さないようエレガントを意識しましょう。
お子さんにも見られていますよ。
普段の生活は、思いがけないところで習慣として出てしまいます。
ぜひ、お子さんに、手本にされていることを頭の片隅に置いておきましょう。
キッズマナーとは、教えたいこと、教えたことだけが伝わるわけではありません。
ぜひ、『育って欲しい大人像』をあなた自身が普段から実践し、お子さんに手本を見せてあげましょう。
和のマナーついて、詳しくはこちら
お子さんと挑戦しよう おうちで作る松花堂弁当!
松花堂弁当は、ご自宅でのお祝い事をはじめ、親しいメンバーでの会食に活かせるのではないでしょうか。コロナ禍でも、お料理を取り分けるアクションも少なく、同じ物を食し楽しめるのもよいですね。
今はまだ、大勢で集まるのが難しい日々が続きますが。
知識の集大成として実際に、松花堂弁当作りをお子さんと挑戦して、調べ学習で学んだことを、食べる経験を通して、身につけさせてあげましょう。
小さいお子さんのおられるご家庭なら、料理を取り分けお弁当に入れる作業だけでもOKです。
それより少し大きいお子さんなら、味付けや、材料の切り分けなど。
年齢や、経験に応じたお手伝いをしてもらいましょう。
普段からお手伝いをよくされているなら、作ること自体を信じて任せてしまうという手もありですね。
私が子どもの頃、実家では毎年新年の4日に新年会を開き、松花堂弁当で大勢をもてなしていました。
それぞれの器に用意した料理をとりわけ、みんなで手分けして箱の仕切りの中に置いていく。
向きを間違えないようにお客様に提供し、蓋をあけたときの喜ぶ笑顔をこっそり観察して、私も嬉しく感じたことを、懐かしく思い出します。
和食のマナーは、私たちの暮らしの中であまりにもしっかり馴染みすぎてその意味するところなどをついつい伝え忘れてしまいます。
先人の知恵や思いがしっかり詰まっている松花堂弁当を通して、この秋のおうち時間は、家族で歴史や料理を、目で舌で楽しみませんか?
今しばらく続く、ステイホームもあなたの知恵ひとつで子どもたちにとってかけがえのない体験をさせてあげられます。
アイデアに困った時には、どうぞ、マナーアップマガジンのキッズマナーをご活用ください。
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このマナーについては、#キッズマナーインストラクター
日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクターの前澤 暢子
講師前澤暢子blog