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ニューノーマルだからできる!マナー講師がこっそり教えるデリバリー力の基本ポイント

2022/03/18


みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクター・キッズマナーインストラクターの前澤 暢子(マエザワ マサコ)です。

3月、4月は新入社員を迎え入社式・新人研修が行われる時期です。
新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、入社式を『リモート』で行う会社も多く見られるようになりました。
新人研修も集合研修からオンライン型へと切り替える企業も増えていますね。
ニューノーマルの時代、これまで以上にオンライン研修、集合研修と両方の特徴を生かした研修プログラムを構築できることが、研修講師にも求められます。

感染症拡大防止のために密になる行為の自粛が求められるようになって2年が経ちました。
この間、課題も見えてきた一方で、その解決策も見えてきたように思います。

TVでも、リモートで参加される方がいらっしゃるのも当たり前となってきました。

アクリルなど透明のパーテーションを使う。
表情が分かりやすいフェイスガードを使用する等。
職種により必要となる様々なアイテムも手に入りやすくなりました。

便利なツールを用い、これからの時代も効果的な良い研修を行いたいものです。
このコラムでは、ウィズコロナ、ニューノーマルの時代に、研修講師として若手指導にあたることになったあなたにむけて、在宅環境からでも人材育成できる研修を行うために、ここだけは押さえておいてほしいポイントをお伝えします。

これから求められる新入社員研修のポイントは『コミュニケーションの補強』

新入社員研修には下記のようなテーマが取り入れられています。
社会人としての必要なスキル
学生から社会人となるマインドチェンジ
早期戦力化、
仕事の手順・組織間の業務の在り方理解
経営理念・事業内容の理解
コミュニケーション力UP…等

これらのテーマは、学生気分を抜くのと同時に、一時も早く組織の一員になってほしいとの思いがあります。
こうした、新入社員を迎える組織側の思いがある一方で、昨今の研修では新入社員の思いにも寄り添った研修の構築が求められます。

三密を避ける必要があるため集合研修からオンライン研修を取り入れるところが多くなりました。
いつまでも古いやり方に固執することなく、オンラインを活用した集合研修、個別研修、グループ研修、その他動画研修など、それぞれの特性を活かし組み合わせられる研修構築能力が、私たち講師にも求められています。

こうした中、最近では、コミュニケーションの向上をお求めの方が多くなっていることを感じます。
オンラインで仕事をし、尚且つ、在宅ワークが続くと新入社員同士のコミュニケーションが生まれにくく、上司、人事担当者とのコミュニケーションが取りづらい。
そうしたことを不安に思われる方が増えています。
オンライン会議のイメージ
感染症の拡大も落ち着いてきた今、三密に配慮された環境で、新入社員研修に宿泊研修を取り入れる会社も増えてきています。
オンラインが便利になったとはいえ、やはり、一度は直に会っていることの安心感は違うようです。
期間を短く区切ることで、集中して研修を行え、効率よく学べます。

私たちJAMOIの講座でも、「相性の良さや結びつきを感じさせるという意味の『親和性』を伝えるのに『表情』が大切ですよ」と、お伝えしています。
オンライン会議ツールなどを使う際には、表情を伝えるためにややオーバーにリアクションすることをおすすめしています。

それだけ、画面越しのコミュニケーションは、伝わりにくいのです。
その反対に、人が話しているときに、テレビを見るかの如く、全身の筋肉を弛緩してしまうような姿勢でいるのも、あまりお勧めしません。

傾聴する姿勢として、全身と全ての気持ちをもって話を聴いているという姿勢を見せることが大切です。

宿泊型研修を通して新入社員同士良いコミュニケーションを取っておくことは、その先、一緒に仕事をしていく上で大きな支えとなってくれるでしょう。

Z世代の皆さんはアプリを使いこなし同期のグループを立ち上げ、その後のコミュニケーションにも活用していると、研修の後に伺うことも多くなりました。

とりあえず、なんとなくでも一緒にいられる。
そうしたことが贅沢となったこれから、研修の機会を最大限に生かし、受講者同士、上司と新入社員同士が短い時間の中でもしっかり接点を持てるような研修を構築できる講師力が求められます。

コロナ禍でも有効なOJTをするポイントは承認を伝える笑顔と寄り添い

皆さんはOJTという言葉をお聞きになったことがおありでしょう。
OJTとは、On the Job Trainingの頭文字を並べた言葉です。
日々の業務の中で実際の業務を経験させながら行う教育手法として、多くの企業で実施されています。

新入社員は実務経験者からまず仕事の流れを学んだ後、実際の現場で行動を共にし、業務理解を進めます。

座学による知識の入れ込みだけでなく、知識に基づき、実際の現場で体を動かしてみること。
失敗を経験し、善後策を学び業務に活かすことがOJTの目的です。

仕事の基本行動や、業務内容の理解、仕事への姿勢を踏まえた直接指導を、新入社員一人ひとりのペースに合わせて行う、マンツーマンの指導は企業への帰属意識も深まります。

OJT担当なさるあなたへのアドバイスは、先ず振り返りをして頂きたいです。
振り返ってほしいのは、あなたが新人研修やOJT研修を受けたときのことです。
心に響いた言葉の言い回しはありましたか?
今での記憶に残る先輩の働きかけはありますか?

OJT担当者は新入社員と比較的年齢の近い方が担当することが多いようです。
新入社員が安心して相談できるよう、年齢の近い社員を配置することで、早い段階で信頼関係を築き、教える方、教えられる方と互いの成長が望めます。

新人であれば、頭で分かっていてもなかなか行動にうつせないこともあります。
そんな新人を理解するために。
ここでも傾聴スキルを発揮してください。
イエス、ノーで応えられるクローズドクエッションでこたえることに慣れてきたら、つぎはオープンクエッションで質問をすることで新入さんの本音や、考えを行動として引出します。

良いところを褒める伸ばし方や効果的なフィードバックをタイムリーに行うことで、新入社員のモチベーションを持続させることができます。
講師がんばるぞ!のイメージ
詳しい方法を説明しますと、コラム画面では足りなくなりますが…。
ここでは一点だけ大切なことをお伝えします。
ポイントは笑顔を伝えることです。

マスク着用ですと表情が読み取りづらいものです。
OJT担当者は、いつも以上に口角を上げる笑顔を作ることを意識しましょう。
笑顔を強く心がけることで、自然と目じりも下がりマスク越しでも笑顔を伝えることができます。

前職でもOJT研修であれこれ工夫したことを今でも覚えています。
前回より今回、出来るよう努力したことなどを記入されたノートをチェックし、少しずつ出来るようになったこと褒めると、嬉しそうにする後輩の姿を良く覚えています。

ご自分が担当者になったときは、
ご自身の失敗談についても勇気をもって語りましょう。

あなたの生の体験と心から感じた思いこそ、研修を受ける新人の心に響きますよ。

講師として大切にしてほしい『相談しやすい雰囲気』と『成長を楽しむ余裕』

教育担当になったら、通常の仕事量に加えてプラスαの労働が求められます。
OJTならチェックリストの確認や精査などがあります。

チェックリストの確認を通し、担当する新人一人ひとりの成長や、その過程、ご自身の教え方の良し悪し、伝え方への工夫などが見えてくると思われます。

担当者の立場なら、レポートの作成で考え込んでしまうときもあるでしょう。
そんなときは、あなたもまだまだ成長の余地があるということです。
上司は勿論、相談しやすいご自分のOJT担当者に相談してみてはいかがでしょう。

真っ新な状態で入社し教育をしてくれた、貴方の成長を見てきてくれた方です。
きっとあなたに合ったアドバイスや、あなたが見落としている点に気づいていることでしょう。

以前お伝えしたこともございますが、担当した後輩の成長は嬉しく、可愛いものです!

私の周りには女性実業家の友人も多くいます。
普段は、びっくりするほどキツイ言い回しで部下を叱咤する方もいますが、社員・後輩の成長をつねに喜び、嬉しく思っていることを、言葉できちんと伝わるよう話されています。

そうした方に聞いていること、驚くことに、新入社員とそのOJT担当者が一緒に相談しに来ることが多いそうです。
出来ない、分からないことを素直に認め、相談する新入社員は一皮も二皮もむけ、目に見えた成長が見られるそうです。

ぜひ、分からないことを認める勇気をもち、指導している社員さんたちの成長を楽しむ余裕をもってください。
そして、いつでも相談される、親和性の高い先輩であることを心がけましょう。
スマホをいじる若者のイメージ
コロナ禍の中、研修の形も大きく変わってきました。

新入社員は集合研修で学び、じっくり時間をかけ、理解するまで待ってある。
そんな余裕が許されない状況はまだまだ続きそうです。

あなたが新人だった頃と重ねて見えるものもあるかと思います。
ぜひこの機会に、教えられる新入社員と一緒に、指導者として第一歩を踏み出したあなた自身も共に成長することを目標の一つにしてみてはいかがでしょうか。

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このマナーについては、#マナーOJTインストラクター #企業研修講師ストレートコース #ソーシャルマナー

日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクターの前澤 暢子

講師前澤暢子blog

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