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桜をバックに微笑む新入社員のイメージ

新生活を始める今こそ知っておいてほしい マナー講師が伝える人間関係のコツ

2022/04/01


みなさんこんにちは。
マナーOJTインストラクターの本田奈保美です。

マナー講師というと、一人で仕事をするのでしょ?仲間っていないのでしょ?と思われがちですが、実はそんなことはありません。
私たちマナー講師も、講師になるための講座を受講する際、たまたま同時期に一緒になった仲間が同期になります。
新卒で働きはじめるときの同期と違い、年齢や職歴・これまでの経験は様々。
これまで知らなかった業界の話を聴けると、人生の幅が広がったなぁと、実感します。

同期といえば、時によきライバルであり、時になんでも気軽に相談し助け合う同志のような存在ですよね。

その関係性は、親や学校の先生、学生時代の友達とも違います。
これからの長い社会人人生を共に歩んでいく仲間です。
だからこそずっと良い関係でいたいもの。
このコラムでは、この春から働きはじめる皆さんに、新入社員同士の上手なコミュニケーションのコツをお伝えします。

入社式から始まっている最強のチーム作りのコツ、関係構築の方法を知れば、あなたの社会人人生が明るく輝くこと間違いなし!

初動が大切!未来を見据えた良い関係を構築するために知っておきたいコツ

現況は、コロナ禍による入社式の延期や中止、歓迎会や懇親会も中止する企業が多く、新入社員同士のコミュケーションの場は減少しています。
良好な関係構築どころか、顔も知らないなんてことも。

ミネソタ大学カールソン経営大学院の研究チームの研究結果によると、入社してすぐに同期と良好な関係を築いた新入社員は、仕事を習得するスピードが速く、離職率も低いそうです。

「新入社員と上司」ではなく「新入社員同士」の関係が、入社後のパフォーマンスや離職率に大きな影響を与える。
これは驚きですね!

とはいえ昨今、オンラインで顔合わせを行う企業もありますが、「オンラインでは初めて会った人と仲良くなりづらい」という声も多いそうです。
オンライン会議をしているパソコン教室画面
でもちょっと待って下さい!
せっかく縁あって就職した会社です。
今確かに、寂しい思いや辛い思いをしている方もいるかもしれません。

しかし、この状況は永遠には続きません。
いつか同期と顔を合わせて話せる、仲間同士で飲みに行ける、そんな日も、きっともうすぐ目の前でしょう。

そのためには、それまでに良好な関係を築いておく必要があります。

ここでは同期との良好な関係構築の方法をご紹介します。
まず大事なのは、最初の顔合わせです。
例えば入社式などで同期に会うときには、笑顔で気持ちのいい挨拶をしましょう。

コミュニケーションで重要となるのは第一印象です。
第一印象が良いとその後のコミュニケーションがスムーズになります。

反対にいやな感じの奴だなぁと思われると、相手は身構えてしまいます。

これはオンライン入社式であっても同じことです。
マスク無しであれば表情がよく分かります。
オンラインの画面越しのあなたの顔が、第一印象として相手のイメージの中で根強く残ります。

第一印象で悪いイメージを与えてしまった場合、相手はあなたの言うこと、なすことを好意的には受け止めてくれなくなります。

初めての対面では、第一印象をよくする気持ちのいい挨拶をこころがけましょう。

2つ目に大事なのは、相手の話をじっくり、傾聴することです。

同期だからこそ話せる愚痴や悩みを打ち明けられたときは、解決しようとせず、ただじっくりと話を聞いてあげることが大切です。

同じ社歴であるあなたには、悩みを理解出来ても、解決策は提示できないものです。
そんな時はただ寄り添い聞いてあげることです。

傾聴の聴の字には、耳と目と心があります。
同期の悩みを耳と目と心のすべてを向けて聞いてあげてください。
聞いてもらうだけで気持ちが楽になった経験、あなたにもありますよね?

おまけにもう一つ。
同期とは、同志でもありますが、比較対象にもなることを覚えておきましょう。

比較されるのは必ずしも悪いことばかりでありません。
比較されることによって、切磋琢磨しあい、成長していけることもあります。

同期に対して異常なライバル心を持つ必要はないことを覚えておきましょう。

第一印象をよくする出会いで、よい人間関係をスタートさせましょう。

新入社員が犯しがち 『同期付き合い』のミスを回避するには?

同期とはいえ仕事上の付き合いがメインです。
適度な距離感を保つことも大切になります。

必要なのは節度

例えば社内でばったり会った時、ついフレンドリーに話したくなりますが、職場は学校ではありません。

仕事に関係のない話ばかりしていたら、先輩や上司に「やる気あるの?」と思われてしまうかもしれません。

友達同士のような言葉遣いも要注意です。
誰も聞いていないと思っても、案外聞かれているものです。

馴れ馴れしく、職場に相応しくない態度でいるときに思いがけず上司や先輩、ましてやお客様に見られていたとしたらどうでしょう。
それが、あなた発信で起こった事態だったら?

その同期の方は「いい思い出になったね」と数年後に笑って話せる仲になるか、『巻き込まれた…』と思い、あなたのことを避けるようになるかは分かりません。

職場にいる間は友だち同士のような振る舞いはせず、ビジネスライクな対応を心掛けましょう。
オンとオフの切り替えができることも大切ですね。

避けた方がいい話題

たとえ同期であっても避けるべき話題があります。
それはお給料やボーナスの額についての話題です。

「ボーナスが上がり喜んでいたら、同期は上がっておらず気まずい思いをした」なんて失敗談を聞いたことがあります。
1年目はお給料もボーナスも全員同額という会社がほとんどですが、2年目からは査定がプラスされ金額は変わってくるのです。

同期同士でギクシャクしないためにも、うかつに金額の話題は出さない方が賢明です。
給料袋をもち笑う新入社員のイメージ
新年度を迎え、社会人として働き始める方はこの時期、期待と不安で胸がいっぱいだと思います。

同期との関係を良好なものにし、素晴らしい社会人生活の第一歩を踏み出しましょう。

ここでお伝えした内容は、同期に対してだけでなく、上司や先輩など目上の方との関係構築する際にも参考にできます。

長い社会人生活をより良く充実したものにするために。
このコラムが上手なコミュニケーションのきっかけになれば幸いです。

心地よい人間関係を築くヒントをお届けする「Manner Up Magazine(マナーアップマガジン)」
思いやりの心を行動で表すためのアイデアが詰まったウェブマガジンです。お役に立てれば幸いです。

#ソーシャルマナー講座

日本マナーOJTインストラクター協会
マナーOJTインストラクター 本田奈保美

参考:
新入社員が犯しがちな「同僚づきあい」のミス|東洋経済オンライン

入社直後の新入社員同士が関係を築くことで得られるメリットとは?|GIGAZINE

Zhou, Le,Park, Jin,Kammeyer-Mueller, John D.,Shah, Priti Pradhan,Campbell, Elizabeth M.
Journal of Applied Psychology, Vol 107(3), Mar 2022, 370-388|Rookies connected: Interpersonal relationships among newcomers, newcomer adjustment processes, and socialization outcomes.

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