マナー講師として気をつけるべき基本のマナー:身だしなみ編
2018/05/29
みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJT インストラクターの廣瀬恭子です。
今日は、マナー講師を目指している方へ、基本となる身だしなみのマナーについてお話ししたいと思います。当協会では、身だしなみに関する3つのポイントをお伝えしています。
それは、「清潔で清潔感があること」「機能性があること」「周囲との調和がとれていること」です。今回はこの3つのポイントに沿って説明したいと思います。
ポイント1:清潔で清潔感があること
「今日はマナー研修の日。どのような講師なのだろう?」
そう思っていたところへ、姿を現した講師。遠目で見ると、スーツを着て、髪の毛をきちんとまとめた、イメージどおりの講師です。しかし、よく見てみると、スーツの皺が目立っている……。どんな印象を受けるでしょうか?
もしも、手を洗ったときに差し出されたハンカチが皺だらけであった場合、どのように感じますか? いくら「洗濯したから」と言われても、あまり良い気持ちはしないのではないでしょうか。
スーツも同じくです。
皺の目立つスーツを着た講師から、「清潔で清潔感のある身だしなみを心がけましょう」と言われても、説得力がありませんよね。講師としての服装は、「何を着ていくか」だけではなく、「皺が寄っていないか」にも気をつけましょう。
ちなみに私は、登壇すると、想像以上に汗をかき、皺も寄るので、帰宅次第、スーツを手洗いして陰干しするようにしています。昨今では、手洗い可能で、皺の寄りにくいスーツが売られていますので、お勧めです。
ポイント2:機能性があること
マナーOJTインストラクター養成講座を受けていたときの話です。
講義内容の中に、自分の登壇する姿を客観的に見るために、模擬登壇する様子を撮影し、その後、投影する機会がありました。
自身の未熟な様子にショックを受けましたが、それ以上に恥ずかしく思ったのは、サイズの合わないスーツを着ていたため、ホワイトボードに記入する際に、上着が突っ張ってしまい、見苦しい印象だったことです。それ以来、機能的に動けるサイズのものを心がけるようになりました。
また、華美なネイルも同様に、印象はもとより機能性に欠けるので、気をつけましょう。
ビジネスマナーを指導する際に、爪の伸びたキラキラ光る指先で、書類の渡し方、ご案内の仕方などをお伝えしても、業種によっては違和感を覚えられるだけです。
書類を渡すとき、ご案内する際に、相手の方を傷つけてしまったら? 書類は持ちにくくないですか? 爪先までも気を配る意識を持つことが講師には必要です。
ポイント3:周囲との調和がとれていること
研修が終わり、帰ろうとする講師のバッグや腕時計にふと目をやると、豪華なブランドもの。研修中に節度ある「ビジネスマナー」を伝えていた講師の手にしているものが華美であった場合、どのように感じるでしょうか?
講師にとって、研修の場は「ビジネスの場」です。「身だしなみ」を整えていく場であり、「おしゃれ」をする場ではありません。
もちろん、研修先の業種にもよりますので、事前によく考え、吟味する必要があります。とはいえ、個人的には、華美なブランドものを持って行ったり、派手なメイクを施すことは避けています。何より「感じの良い印象であること」を心がけています。
「マナー講師」と名乗るそのときから、自分が思っている以上に、さまざまな目で見られています。常にそのことを心に留めて、率先垂範していく気持ちを持ちましょう。意識することで自分が磨かれ、「伝えたつもりではなく、伝わる講師」となることへ繋がると信じ、ともに歩んでいきましょう。
心地よい人間関係を築くヒントをお届けする「Manner Up Magazine(マナーアップ マガジン)」
思いやりの心を行動で表したい方のお役に立てれば幸いです。
このマナーについては、#マナーOJTインストラクター #マナーコース
日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター 廣瀬恭子
講師 廣瀬恭子 blog