そのお子様のマナー、本物ですか? 思いやりの心が身につくキッズマナーの伝え方
2019/04/26
みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクター、キッズマナーインストラクターの前澤 暢子です。
「キッズマナー」「キッズマナーインストラクター」という言葉をお聞きになったことはございますか?
私は、年間を通して毎月3カ所の保育園(年長クラス、5~6歳)にてキッズマナー教室を担当しています。2018年の年末に「NHKおはよう日本」のディレクターの方よりJAMOIのキッズマナーに関して取材をうけ、2019年の1月末に特集されました。
そのときのエピソードや取材でお話しした内容から、今日は、幼児期から自然に身につけておきたいマナーについてお伝えします。
基本は、「自分のことは自分でしよう」
しつけ・マナーとは社会生活への適応に必要な望ましい生活習慣を身につけること。ベースとなるのは家庭生活ですが、集団生活において一緒に楽しみながら身につくものも多くあります。
基本は、「自分のことを自分でする」です。
できることを少しずつ、増やしていきましょう。できないことが多い場合でも、少しでもできていることに注目して褒め、自分でやろうとしている意欲を見守ることがポイントです。
子どもにマナーの“意味”を考えてもらう
マナーの話をするときには、子どもに意味を考えてもらい、理解するところまで見届けます。マナー教室の子どもたちは、意味を説明することも上手です。
NHKの取材中のことです。
おやつの時間に、一人の女の子がおかわりを取りに行くため立ち上がり、椅子をしまいました。席に戻り、おやつをテーブルに置いて椅子を引いて座ると、アナウンサーの方が「今、立ち上がったときにイスを戻したのはどうして?」と尋ねました。
すると、女の子は、「後ろを通る人がぶつかるから」。周りの子どもたちも、「邪魔になるから」「迷惑かかるから」と答えました。
保育園での生活は縦割りで、上の学年のお子様が下の学年の子に教えることも多いようです。初めてのマナー教室で椅子をしまう説明をしたところ、「先生、だから、椅子を中に入れるんだー」と言ったお子様がいました。上の学年のお子様が、椅子をしまうことを教えていたようで、私の説明を聞いて、その意味も理解してくれたのです。
意味を考えてもらう、ということも大事なことだと学んだ経験です。
「ありがとう」をもらうことで、意欲が育つ
「ありがとうございます」という感謝の気持ちは、言葉にしないと伝わらないということも大切にしています。
キッズマナー教室の子どもたちには、一日一つでよいのでお手伝いをするよう伝えています。お手伝いを自分の仕事としてとらえ、家族に「ありがとう」の言葉をたくさんもらうことで、もっとできるようになりたくなる、と話してくれます。
家族の靴を並べる、食事のときのお皿を並べる、下の子の面倒をみる(ミルクをあげる)など、お手伝いをすることで、次に何をすればよいかと手順を考えるようになり、楽しいようです。
子どもは新しいことを知るのが大好き。周りの方から褒められ認められることにより、大きく成長します。また、子どもが成長する姿を見て、保護者の方が学ばれていくというのも、多くみられることです。
マナーに関して、お子様とお話しする時間をおつくりになってみてはいかがでしょうか。
キッズマナーインストラクター養成講座については、こちらのページもご参考ください。
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このマナーについては、#キッズマナーインストラクター養成講座
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