お箸の練習はいつから? 始める時期とお箸選び、正しい持ち方のポイント
2018/06/08
みなさん、こんにちは。
マナーOJT インストラクターの東 節子です。
きれいなお箸使いで食事をする人は、「品格」が感じられますね。けれども、大人になってもお箸が上手く使えない人は、意外に多いものです。
小さい時から身につけたいお食事のマナー、今日は、「お箸」がテーマです。
スプーンからお箸に移行しやすい時期、お箸の選び方、正しい持ち方についてお伝えします。
お箸を練習するのは、何歳ごろがいいの?
子どもの発達は、何でも個人差があります。そのため、お箸を使えるようになる年齢も幅があります。「2歳児全員がお箸を使えます」などと、お箸の早期使用が売りの保育園もあれば、「年少より下は、まだお箸は持たない方が良い」という方針のところもあります。
上手に使えるお友だちが身近にいるとつい焦ってしまいがちですが、比較はしないこと。スプーンが上手に使えるようになったら、お箸の練習を始めるのがおすすめです。
1歳を過ぎたあたりからスプーンを使い始めるお子さまが多いですが、スプーンには3段階の持ち方があります。
まず始めは、上から握る「上手(握り)持ち」、次に下から握る「下手(逆手)持ち」、そして最後にお箸や鉛筆の持ち方である「鉛筆持ち」です。
この「鉛筆持ち」ができていると、お箸へスムーズに移行しやすいです。
スプーンの鉛筆持ちや、正しいお箸使いには、手首や指先を上手に動かす力が必要です。具体的には、ピースサインができる、一筆書きで四角が描ける、などが移行のひとつの目安になり、その力がついてくるのがおよそ3歳前後といわれています。
力がないのに無理にお箸を持たせても、上手く使えないので変な癖がつくかもしれませんし、また持つことが苦痛にもなりかねません。指先の力をつけながら、ゆっくり準備していけばいいのではないでしょうか。
また大人の持つお箸に興味を示し、触ったり使いたがったりした時もチャンスです。ぜひ持たせてあげてください。
お子さまにあったお箸の選び方のポイントは?
お箸には、手に合うサイズがあります。
人差し指と親指でピストルを作り、それぞれの指先を結んだ長さ(「ひとあた」といいます)を1.5倍した長さが、持ちやすいお箸の長さとされています。または、「身長×0.15」や「足のサイズ」などでも似た数値が出ます。
13cmくらい(2歳児用)から1㎝刻みで市販されていますので、特に使い始めは適切な長さのものを用意しましょう。また、子どもには、軽くて細いお箸が使いやすいです。
最近では、手作りのお箸をオーダーできるようです。お子さまの名前や、好きなキャラクターをつけて、世界で一本だけというオリジナルの「マイお箸」で興味を引くのもいいですね。
お箸は、持ち始めに正しい持ち方を教えましょう
お箸は、使い始める時に正しい持ち方を教えることが大切です。
正しい持ち方は、
①上のお箸は、人差し指と中指で軽く挟み、親指をそえます(鉛筆持ち)。
②下のお箸は、親指と人差し指の間に挟み、薬指の爪の横のところで支えます。
両方の箸先を揃え、上のお箸だけ動かして食べ物を挟みます。下のお箸は固定したままです。
(上)お箸がクロスすることはありません。
(下)正しく3本の指で持っても、親指は立てません。
正しく使えるようになるのにも個人差があります。
なかなかできなくても、決して叱らないでくださいね。楽しいはずの食事の時間にいつも叱られていると、食欲も失せてしまいます。
食事は毎日ずっと続く行為です。気長に、根気強く声をかけてあげましょう。
お箸の持ち方は、間違った癖がついてしまうとなかなか直しにくく、大きくなればなるほど矯正が難しくなります。
食事の場面では、「育ち」がわかると言われます。大人になって恥ずかしい思いをしないように、早いうちに身につけられるといいですね。
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思いやりの心を行動で表したい方のお役に立てれば幸いです。
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