もうすぐお正月!それまでに子どもに伝えたい、身に付けてほしいマナー3選
2020/12/25
みなさん、こんにちは。
キッズマナーインストラクター・シニアマナーOJTインストラクターの前澤暢子(まさこ)です。
子どものしつけに悩まれている方は、何を、どんな風に伝えたら、子どもにしっかり伝わるのか、お悩みの方が多いと思います。
子どもの成長は待ったなしだから、あれも教えたい、これも身につけさせたいと思うあまり、どれも中途半端になっていませんか?
そんな子どものしつけに悩む保護者の方を、キッズマナー講座を開くことでサポートしています。今年も、年間を通してのべ500人の保育園児にキッズマナーを教えた、前澤暢子(まさこ)が、季節感を活かした、生きたキッズマナーの伝え方についてお届けします。
習慣化することで、子どもたちの未来が開ける、簡単なのにとても大切な3つのキッズマナーについて。子どものしつけにお悩みの方はどうぞお読みください。
心の扉を開く挨拶のポイントは 感謝して、元気よく、自分から!
あなたのお子さんは、元気よく自分から挨拶していますか?
朝起きたとき、友達にあったとき、おはようございますと元気に挨拶出来ているでしょうか?
挨拶とは、禅宗のお坊さんたちの間で、禅問答の際におこなった『一挨一拶(いちあい いっさつ)』に由来すると言われています。『挨』には心を開くという意味が、『拶』には近づくという意味があります。
挨拶はコミュニケーションの基本です。誰かと会ったときに最初に行うものですから、自分から率先して元気よく行うことで、相手に対して『あなたの存在を認めていますよ』と、言外に伝えることが出来ます。
これは、私たちJAMOIの講師が大人を対象としたソーシャルマナーの講座でも教えていることです。もちろん、子どもでもその大切さは変わりません。
保育園でキッズマナーを教えるとき私は、「自分から挨拶できるお友達はいるかな?」と、いつも質問しています。
保育園に登園してお友達と会ったとき、お出かけして保護者の方の知り合いと会ったとき、自分から元気よく挨拶出来ている子は手を挙げてと呼びかけると、最初は、クラスの1割にも満たない子しか手を挙げません。
そんな時には、挨拶の意味を伝え、一緒に実践してみます。
お友達と向かいあって、目を見て、大きな声で挨拶をします。
大きな声で挨拶することになれると、次はその習慣を暮らしの中で実践してもらいます。
朝起きたとき家族に元気よく「おはようございます!」と言うと、パパやママが「元気が良くて気持ちいいね。綺麗な言葉だね」って褒めてくれた!と、翌月会うときには感想を聞かせてくれます。
子どもに何かをよい習慣を身につけて欲しいときは、保護者がその行動をした子どもをしっかり褒めることが大切です。
家族で挨拶しあうことを習慣にしましょう。
今くらいの時期になりますと「新しい年が明けて最初にする、お正月の挨拶は?」と尋ねます。子どもたちは元気よく「明けましておめでとうございます。」と答えてくれます。
『あけましておめでとう』には、無事に年を越し、歳神様(としがみさま)をお迎え出来た喜びを表す言葉です。一年の始まりを家族で迎えられたことに感謝してする挨拶だよと、その意味もあわせて伝えましょう。
私の教えている園でも、こうした話をした翌日園児たちは、それを保護者に伝えたこと、そのときの保護者はどんな反応をしたかを嬉しそうに教えてくれます。
子どもは、意味を知り、理解することが大好きです。そうした子どもの探求心も満たすことで、納得性を高めて、身につけて欲しいマナーについて伝えてあげましょう。
ありがとうのやりとりで 心のぬくもりを交換しよう
子どもたちにとってお正月の楽しみの一つは『お年玉』があります。お年玉をもらったときは、自然と大きな声で「ありがとう」が出てくるようです。
その際もすかさず、大きな声で言えたことを褒めてあげましょう。
お年玉には、それをくれた方の想いがこもっていること、それがどんな思いであるかをしっかり、あなたの言葉で伝えましょう。
子どもは『ありがとう』という言葉が大好きです。それは、『ありがとう』を言われる喜びを知っているからです。
言葉にしないと相手に伝わらないことはたくさんあります。だから、「心の中で思っていても、それは誰にも伝わらないよね。言葉にしてしゃべらないと誰にも届かないよね」と、教えてあげましょう。
また、ご家庭や、保育園、幼稚園、お友達との集まりの中などにもたくさんの『ありがとう』を言うシーンがあります。そうした、『ありがとう』を子どもと一緒にみつけてみてはいかがでしょうか。
お正月ならではのタイミング! 靴の並べ方を教えましょう
お正月は歳神様をおうちにお迎えしてお祝いする行事です。
そのシチュエーションを利用して教えるのに格好のテーマがあります。ズバリ靴の脱ぎ方、揃え方についてです。
普段なかなか靴を脱ぎ、揃えられない子どもたちには、歳神様がおうちにいることを説明しましょう。正月飾りを目当てに、門松を通ってお越しになった歳神様がみんなのおうちにいらっしゃいます。さー、大切なお客様がいるそのおうちに、あなたは今から入ります。そのときどんな風に入ったら失礼がないかな?とクイズ形式で考えさせましょう。
おうちに入って靴を脱ぐ方法は、
① おうちには前向きに入って、靴を脱ぎます。
② 上がりかまちに上がったら、くるりんして(回って玄関の方を向き)ひざまずいて
③ 脱いだ靴を揃えます。
この時大事なのは、おうちの中にいる大事な神様にお尻を向けないことです。
シチュエーションがイメージできるように伝えれば、こうした子どもにはちょっと難しいかと思われるマナーも、しっかり伝えることができます。
この3ステップを実践する際も、じょうずに出来たら褒めてましょう。
「すごい、かっこいいね!」「上手だね」「ママにも教えて」などの掛け声が、嬉しい気持ちを引き出して、マナーの定着も早くなるでしょう。こうしたことが、特別なことではなく、当たり前となって、そのあたり前が、その子の財産となることでしょう。
子どものしつけは家庭から、一緒に暮らす家族の立ち居振る舞いが、身につくことが多いです。子どもの成長と共に見直すことで、あなた自身の発見もたくさんあると思います。
今年は例年と違い親族で集まれる機会は少ないかもしれません。
例えリアルで会うことが出来なくとも、挨拶やありがとうございますの感謝の言葉を元気よく発することが出来れば、その言葉の持つ意味はしっかり相手に伝わります。
そして、靴の脱ぎ揃えは、コロナが去った後の集まりのときに、周囲の方を驚かせる素敵マナーのお披露目までに、しっかり身につけさせてあげたいものですね。
どうぞ、2021年も、あなたからお子さんへ、愛されマナーをしっかり伝えてあげて下さい。
キッズマナーのクラス https://jamoi.jp/webmagazine/2019/04/4036/
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このマナーについては、#キッズマナーインストラクター養成講座 #ソーシャルマナー
日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター・キッズマナーインストラクターの前澤 暢子
講師前澤暢子blog