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自転車ヘルメットをかぶる子どもの写真

これから自転車に挑戦するお子さんに!保護者として伝えたいルールとマナーとその伝え方

2021/07/02


みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクター・キッズマナーインストラクターの前澤 暢子(マエザワ マサコ)です。

お天気の良い日に自転車で風を切るのは気持ちがよいものですね。
お子さんにも自転車を教えて、一緒に出掛けられるようになれば、楽しさはひとしおです。

自転車は、道路交通法では軽車両に位置付けられており、『クルマ』の仲間です。
最も身近で、日常よく利用する自転車ですが、一瞬の不注意で命にかかわる事故にもつながりかねません。

このウェブマガジンをお読みのみなさんは、おいくつぐらいの頃、自転車に乗れるようになりましたか?そのとき、誰に、どのようにおそわりましたか?

このコラムでは、自転車のルールを知ったうえで、思いやりの心を行動であらわすマナーを実践できるために。
子どもたちに伝えるコツを、仙台で活躍しているキッズマナーインストラクターの前澤暢子(マエザワ マサコ)がお伝えします。
ぜひご一読いただき、この夏お子さんと安全な自転車デビューをはかってくださいませ!

知っておきたい 『自転車安全利用五則』

先日、歩道を歩いていて、前から道幅いっぱいに並んで走る自転車に遭遇し、ヒヤッとすることがありました。

歩道は歩行者が優先されます。自転車は、『絶対ここしか走ってはダメ!』と走行場所が決められているわけではありません。
自転車用レーンがある場合、ない場合。歩道と車道の間が極端に狭いなど、様々な事情によって走行できる場所はかわってきます。

街中を移動するのに便利な自転車ではありますすが、いざお子さんが乗るとなると、保護者として何をどう伝えたら良いでしょうか。

お子さんに伝える前に、あなた自身が正確な知識を仕入れましょう。
爽やかなイメージの自転車on土手の写真
例えば、『自転車安全利用五則』はご存知でしょうか。
警察庁や内閣府、政府広報オンラインなど様々なサイトで紹介されています。

自転車に関する交通ルールを分かりやすくまとめてあります。

自転車安全利用五則
1. 自転車は、車道が原則、歩道は例外
2. 車道は左側を通行
3. 歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行
4. 安全ルールを守る
• 飲酒運転・二人乗り・並進の禁止
• 夜間はライトを点灯
• 交差点での信号遵守と一時停止・安全確認
5. 子どもはヘルメットを着用

自分が通るために歩行者に向けてリンリンベル(警音器)を鳴らすのはどうでしょう?
警音器は、危険防止のためにやむを得ない場合を除いて、むやみにならしてはいけないものです。

それぞれのサイトをご紹介いたします。
自転車の安全利用の促進について|内閣府
自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~|警察庁
暮らしに役立つ情報|政府広報オンライン

自転車のルール、知っているようで、意外とあやふやな点はございませんか?
こうしたサイトをよく読み比べて、お子さんにお伝えする前に、まずはあなた自身の知識をしっかりアップデートしましょう。

ぜひ活用したい 子どもが遊びながら学べる『交通公園』

今はまだシティサイクル(通称:ママチャリ)にお子さんを乗せて、あちこち移動されているでしょうか。

そんなあなたも、お子さんの成長にあわせて、「自分で乗れるようにしてあげたいなぁ」(自分で移動してくれると楽だなー!)なんてこともお思いでしょうか。

自転車の練習には、大きな公園がお勧めです。
車に子ども用自転車を積んで移動しても良いですね。

私のお勧めは『交通公園』です。
自転車ヘルメットをかぶる子どもの写真
信号や標識、踏切などが設置されていて、遊びを通して自転車のルール、交通ルールを学べます。
何と言ってもお勧めは、ほとんどの交通公園で、無料の貸し出し自転車の用意がある点です。
手ぶらで行けるのも嬉しいですね。

無料の貸し出し自転車なら、順番待ちのマナーも同時に教えられますね。

こうした場でのルールとマナーの伝え方で、ぜひ気を付けていただきたいのは、ルールの理解とマナーを伝える必要が生じたら、その場でしっかり言葉で伝えるということです。

例えば自転車に乗っていて、上記の『五則』を守らなかったために、お子さんが怖いを思いをしたとします。

そのヒヤッとした感覚が残っている間に、状況と改善するための方法を言葉で伝えましょう。
「一方通行のマークがあったのに無視して、やじるしと反対に向かって走ったら、前からいっぱいおともだちが来てびっくりしたね?次からは、あのマークを見たら、やじるしの方向に走ろうね」と、お子さんに伝わる言葉でゆっくり伝えましょう。

そのとき気を付けていただきたいのは、みんなの前で怒鳴ったり、叩いたりして怒らないことです。

子どもにもプライドがあります。
また、怖い思いをしてドキドキしている上に、保護者の方から威圧に近い怒り方をされると、何が何だかわからなくなります。

何があって、こんないやな結果になったのか。
それを避けるために、次は何に気を付けたらいいのか。

そうしたことをお子さん自身が受け止め、考え、次回に活かせるように時間をかけてあげてください。

自分で考え、行動できるようになるために。
保護者のあなたは、『不快』の原因と対処方法をロジカルに教えてあげてください。

私の娘はお友達と一緒に交通公園に行くのが大好きでした。
職員の方に自転車選びのアドバイスも頂きました。
ほとんどの交通公園は、お子さんの自転車持ち込みもOKです。

安全な交通公園でルールを伝えましょう。
お子さんと一緒に出かけられるようになる、自転車デビューもすぐそこです。
楽しみですね。

忘れず教えたい 駐輪場での安全・安心とマナー

自転車に乗れるようになることで、行動範囲が広くなるのはとても嬉しいことです。
子ども心にも世界が広がり、少し大人になった!と、喜んだことを思いだします。

安全に、街中を走れるようになったら、教えておきたいのが駐輪場のマナーです。

駐輪場は様々な場所にあります。
例えば、駅前。また、公園やスーパー、お友達のおうちが集合住宅ならお客さん用の駐輪スペースなどもあります。

少し大きくなって塾などに通うようになれば、駅前の地下駐輪場などを利用する必要性も出てくるかもしれません。

駐輪場を利用する際にもルールがあることをしっかり伝えましょう。
そうしたルールはたいてい、そこを利用する人たちが快適に利用できるように設定されているものです。

そうしたことも一緒に伝えることで、まっすぐ止める、はみ出さない。
便利だけど止めちゃいけない場所がある。ということをしっかり伝えましょう。

今より自転車のルールがゆるかった時代
駅前なのに駐輪場もなく、何より用事に間に合わない!と焦っていた、今よりずっと若かった頃の私は、「一時間だけだから、ごめんなさい!」と、違法駐輪をしました。

実際一時間も経たずに戻ったのですが、時既に遅し…。
一斉撤去の憂き目に遭いました。
結局、余計な時間もかかったうえに、ご迷惑もおかけし、違法駐輪して怒られたという後味の悪い思いをしばらく引きずりました。

マナーとは、思いやりの心を行動であらわすこと。

みなさんの邪魔になる場所だからこそ、駐輪禁止なのです。
そうしたことも含め、ルールを守ることの大切さをお子さんに伝えてましょう。
歩道にずらっと並ぶ違法駐車?な自転車の写真
『子どもは親の鏡』とはよく言ったものです。
保護者の一挙手一投足を、お子さんは実によく見ています。

私のマナー講座の教え子たちは、大学生になった今でも幼児期に伝えたことを「覚えているよ!○○だったね!」と伝えてくれます。

あなたの、姿勢を見せることで伝え、必要とあらば言葉にして伝える。
その合わせ技で、ぜひお子さんが次回、こういう状況に遭遇したら、どうしたら良いかな?と考えられるように。トラブルに遭遇しても困らないように。
知恵と考えるくせを、保護者の責任として伝えてあげましょう。

最後に、警視庁サイトの自転車の通行方法等に関する○×クイズを紹介いたします。
自転車の通行方法等に関する○×クイズ|警視庁
こうしたサイト情報を利用して、お子さんにぜひ安心・安全の自転車のルールとマナーをお伝えくださいませ。

心地よい人間関係を築くヒントをお届けする「Manner Up Magazine(マナーアップマガジン)」
思いやりの心を行動で表すためのアイデアが詰まったウェブマガジンです。お役に立てれば幸いです。

このマナーについては、
#キッズマナーインストラクター

日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクターの前澤 暢子

講師前澤暢子blog

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