ウィズコロナのこの夏 仕事仲間との飲みニケーションはあり?なし?
2022/07/08
みなさんこんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターの若林みきです。
ビールが美味しい!
洗濯物がカラッと乾く!
そんな夏がやってきましたね。
加えて、ゼロコロナからウィズコロナへと方向転換しつつある今、ビアガーデンや花火大会など、夏ならではのイベントも3年ぶりに楽しみたいですね。
とは言ってもまだまだ会食や飲み会への参加に抵抗がある方も少なくないのではないでしょうか。
この夏3年ぶりに、ちょっと大勢で集まっての飲みにケーションはあり?それともなし?
コミュニケーションとセルフブランディングアップに役立つソーシャルマナーを教えるJAMOIのマナー講師がお伝えします。
3年ぶりの日常を取り戻しつつある夏をみんなで楽しむために、おさえておきたいコツと意識について。
夏を迎えた今こそ、是非ご一読ください。
この夏飲みニケーションありあり!この夏はみんなで美味しいお酒を楽しみたい!
今年のはじめ、こんなレポートが発表されました。
20歳から65歳までのテレワークおよびリモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1035名を対象に行ったアンケートで、「新型コロナ流行終息後、飲み会の頻度は流行前に戻したいですか?」という問いに、20代、50代、60代の実に4割の方が「頻度を戻したい」「どちらかといえば頻度を戻したい」とこたえたそうです。
アンケートをとった時期は2021年の8月末とのことです。
あの頃を思えば…どのような心境でこたえられたのかが伺えますね。
これから人間関係を構築したい20代や、飲みニケーションが盛んな時代を生きてきた50代、60代。
飲みにケーションに寄せる期待の高さを伺えますね。
一方で30代、40代が飲みニケーションを避けているのかといえば、そういうわけでもなく。
その他の世代に比べて求める声が少ないというだけで、実際は3割以上の方が「頻度を戻したい」「どちらかといえば頻度を戻したい」とお考えの様子でした。
(コロナ禍で飲み会はどう変わる? 新型コロナ流行前後の変化を比較|テレリモ総研/株式会社LASSIC)
私が今年の新入社員研修などで出会った20代前半の若者からは、対面でのコミュニケーションに飢えている印象を受けました。
これは、学生生活最後の2年をオンラインコミュニケーション中心で過ごした影響から、人との直接のふれあいを求めているのかもしれない。
そんなふうに感じました。
「こんな時代にわざわざ人と会わなくとも、工夫すればいいじゃないか」と、一時『オンライン飲み会』などが盛んになりました。
しかし画面を通して行うオンライン飲み会だと、話すタイミングがかぶったり、微妙なニュアンスが伝わらなかったりすることにストレスを感じる方も多かったようです。
対面で会話をするとき、人は相手の目や眉の動き、細かな身振り手振り、呼吸などから感情の機微を感じ取ります。
そうした反応に応じて(あ、今の話の要点が伝わったな)(あれ?今誤解されたな)などと、相手の様子を推し量り、誤解なら改善するために、共感できたのなら親和性を感じたりとコミュニケーションを図ります。
人は、絶えず他者との関係において存在する『社会的動物』と言われる所以ですね。
他者とコミュニケーションをとりたいと思うことは自然な欲求です。
適切な感染拡大防止対策を講じた上で仲間と飲みニケーションを図ることは生きていく上で必要なことと言っても過言ではないでしょう。
コミュニケーションを取ることで、仲間との距離を縮めたり、新しい一面を発見したり。
飲みに出かけることで、長い自粛期間の息抜きや、経済の活性化にも繋がります。
環境が許すのであれば、ぜひ積極的に参加したいですね。
その際も、手指の消毒や、マスクの着用など、自治体やお店の要請にはできるだけ従いましょう。
そして、楽しいからと言ってハメを外し過ぎて、嫌がる方もいる場所で大声で騒いだり、飛沫を飛ばすような会話にならないようには気をつけたいものです。
暑さが厳しくなる予報もあります。
みんなで美味しいお酒を飲みながらコミュニケーションで、3年ぶりの日常を取り戻せるとよいですね。
まだまだなし!『飲み会慎重派』の考えや事情にも思いを馳せてみよう!
ようやく収束を迎えたように感じる今日この頃ですが。
秋には第七波が来るとか、もうすぐ来るとか。
海外では新しい変異株が見つかり、また緊張感が高まっているとか。
不穏な話も聞こえないわけではありません。
そして、感染症拡大以前から、飲みニケーションにネガティブなイメージを持たれる方も一定数いらっしゃいます。
そうした声が、夏を楽しみにしているあなたにとって『不愉快』だったとしても。
飲みニケーションを強制することはできません。
職場で、飲み会への参加を強制することはパワハラにあたります。
(パワハラ定義|厚生労働省)
飲み会への参加・不参加の選択や、飲み会での言動によって、仕事上で不利益を被ることや評価に影響を及ぼすことは、あってはなりません。
多様性が叫ばれる昨今、人の価値観は人の数だけあり、新型コロナウィルスに対する考え方も人それぞれであることは、既知の事実ですね。
大阪在住の私は「複数の知人が罹患しているし、いつ自分が罹患してもおかしくない」と感じながらも、先月は福岡へ出張しました。
感染症拡大防止対策を意識し、日常に取り入れながら前進する。
それが当たり前の日常になったということを受け入れて生活しています。
しかし一方で、富山県に住む私の叔父が勤務する会社では、今現在も『県外への外出禁止』ルールが徹底されています。
そのため、叔父と同居する祖母にはこの夏も会えそうにありません。
残念に思う一方で、万全を期し感染症と戦う叔父の地域の文化を否定する気持ちもありません。
新型ウィルスの動態はまだまだわからないことだらけです。
何が功を奏すのか、何をやってはいけないのかが分からない以上は、慎重に慎重を期すのも有効かもしれません。
お酒が飲めない、お酒の席が苦手、就業時間後はプライベートを優先したい。
持病がある、アレルギーがありワクチン接種ができない…など、飲み会に参加できない理由は様々で、その方のプライバシーに深く関わるケースも想定されます。
そうした方が居た堪れない思いをしないような配慮もできると良いですね。
マナーとは思いやりの心を行動であらわすこと。
いろんな考えや、環境の方がいらっしゃいます。
飲み会への参加を募る際には、断りやすい雰囲気で誘うことや、不参加の理由を問わないといった配慮ができると良いですね。
飲み会を企画する人、幹事さんが気付きたい『思いやりのマナー』3つのポイント
この夏飲みニケーション前向き派、慎重派の両者が混在するの仕事仲間を誘う飲み会を企画する幹事さんは、次の3つのポイントを意識しましょう。
①どうせ参加しないだろうとの思い込みはNG 同じグループのメンバー全員に声かけしよう。
②断りやすい雰囲気で誘う 不参加の理由は追求しないことを意識しよう。
③参加・不参加の選択や飲み会での言動を仕事や人格評価に繋げないよう意識しよう。
③は言わずもがなではございますね。
誘ったあなたが職場で優位な立場であれば、それはもうパワハラです。
誘う相手が上の立場だったら…、としても部下ハラという言葉もある時代です。
誰かに無理強いするようなことは禁物です。
では、ここで断りやすい誘い方について一つ紹介しましょう。
ポイントは、誘う段階で『お店の名前』や、誘っている『メンバー』『会の趣旨』などが想像できる形で誘うことです。
例えば、
「金曜日のアフターファイブに駅前の海鮮居酒屋で、〇〇部で飲み二ケーションしませんか?」
これだと、どんなお店で誰が来るのか、どんな会になるのかを容易に想像できますね。
集まりの雰囲気や、時間帯が分かれば
「その時間は習い事があるからなぁ」
「海鮮は、最近疲れているからアレルギーが出そうだしなぁ」
と、ご自身の都合に合わせて考えることができますね。
相手が断ってきた際には、
「そっか、残念。ではまたの機会に!」
と、さらっと残念であること、次の機会があることを告げれば良いでしょう。
仕事の仲間とは、この先も長く卒なくお付き合いをしていきたいものです。
こうした気遣い加え、自治体や飲食店のルールに従い適切な対策を講じることで、安全な飲みニケーションを楽しみたいですね!
この夏私の地元では、2年ぶりに花火大会やお祭りが開催されるようです。
実は私、お酒はあまり強くありません。
ですが、夏空の下、家族や親しい友人、仕事仲間と飲むビールには、何物にも代えがたい美味しさがあります。
もしもあなたが、飲みニケーションに対し、行かず嫌いであれば、何事も経験だと思って一度参加してみることもお勧めします。
いつも仕事でご一緒している方の驚くような一面が見られたり、意外な人と仲良くなれたりするかもしれませんよ。
コミュニケーションにおいて大切なのは、自分の考えだけに固執しないことと、相手も自分も同じだけ尊重することです。
3年に渡るソーシャルディスタンス、ステイホームの時間を過ごしたからこそ、他者と交流できることのありがたさが身に染みて理解できます。
自分と周りの大切な人たちの心身の健康に留意しながら、この夏のイベントを楽しみましょう♪
心地よい人間関係を築くヒントをお届けする「Manner Up Magazine(マナーアップマガジン)」
思いやりの心を行動で表すためのアイデアが詰まったウェブマガジンです。お役に立てれば幸いです。
このマナーについては、#ソーシャルマナー
日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター 若林 みき
講師 若林みきblog