ホームパーティで喜ばれる、「チーズ選びで失敗しないコツ」とは?
2019/01/04
みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクター、森 みゆきです。
新年明けましておめでとうございます。
年が明け、新年会やホームパーティに呼ばれることが多い時期ですね。三が日が過ぎると、お正月料理にそろそろ飽きてきた頃ですし、ワインを自宅に常備するご家庭も増えた昨今は、気の利いたチーズを手土産にすると、とても喜ばれることでしょう。
チーズを持参していきたいと思っても、チーズは香りや味わいなど多種多様で、選ぶときには迷ってしまいがちです。
私は以前、チーズをよく知らない頃に、ワインとチーズ売り場の店員さんに人気のチーズを聞き、購入したことがあります。「白カビチーズ」「青カビチーズ」「ウォッシュチーズ」の三種類で代表的なチーズを購入し、持参しました。
包みを開けたら、青カビチーズはシャープでインパクトのある香り、ウォッシュチーズはさらに上をいく強烈な香りでした。幸い、訪問先はチーズ好きな方だったので喜んでいただきましたが、自分の嗅覚が刺激されすぎて、驚いたことをよく覚えています。
私の主人も「これは無理」と食べることができないチーズがあります。訪問先の方の好みがわからない場合は、売り場で「香りが控えめで、誰でも召し上がりやすいチーズを教えて下さい」と伝え、選ぶとよいと思います。
今日は、食べ慣れていない方からお好きな方まで、訪問先に合わせたチーズの選び方のポイントを3つお伝えします。
手土産に持参するときの、チーズ選びの基本のマナーとは?
チーズ好きの方は誰でも、売り場に並ぶ美味しそうなチーズの数々を前にすると、テンションがアップ!すると思います。けれども、訪問先に集まる方全員がチーズ好きとは限りません。落ち着いて相手のことを考え、選ぶことが大切です。
喜んでいただくためには何に配慮すれば良いのか? 以下のポイントを考えてみましょう。
①訪問先がワインやチーズを召し上がるか? 事前に情報を集めましょう
ワインやチーズを食べ慣れている方ならば、香りが強く個性的なチーズを持参しても喜ばれますが、そうではない場合、強い香りのチーズは嫌がられます。事前にリサーチをしておきましょう。
②当日のホームパーティの主旨に合わせましょう
「新年を祝うホームパーティ」で「ワインやお酒を持ち寄り、気軽に楽しみましょう」といった主旨でしたら、参加する方々は、きっとワインやチーズも好きな方が多いことでしょう。けれども、「新年の賀詞交換会」「和食中心のお料理を用意してお待ちしております」といったお誘いを受けたら、少々改まった席かもしれません。
香りの強いチーズがふさわしくない場では、クリームチーズにドライフルーツが入ったような、香りも強くなく、デザート感覚でいただけるチーズがおすすめです。
華やかに見えて誰にでも喜ばれるのは、クリームチーズと白カビチーズ
ホームパーティでは、初めて会う方とご一緒することも在ります。お好みがわからない場合は、チーズ好きな方もあまり慣れていない方にも好まれる、万能選手のチーズを一つは含めておいた方がよいでしょう。
誰にでも喜ばれ、失敗が少ないチーズは、①クリームチーズと②白カビのチーズです。
①クリームチーズは、口当たりも滑らかで、臭みもほとんどなく、オードブルやカナッペに最適です。ドライフルーツとの相性がよいので、小さめにカットしたドライフルーツを混ぜ、きれいに盛り付けると、見た目も華やかです。レーズン、ベリー系のドライフルーツを一緒にラッピングすると喜ばれますよ。
②白カビのチーズは、クセのない、牛乳からできたチーズを選びましょう。チーズの王様と呼ばれる、「ブリー・ド・モー(仏)」は、雪が降ったような、真っ白な表皮がきれいなチーズ。香りも穏やかで、クセが少なく、どなたにも喜ばれるチーズです。
フランス革命で断頭台の露と消えたあのルイ16世は、この『ブリー・ド・モー』が大好きで、革命後に逃亡した先でもこのチーズを所望したというエピソードがあります。他にも19世紀に行われたウィーン会議では、開催されたチーズコンテストで52品中のトップを獲得した優れものです。
クリームチーズや白カビのチーズは、白やクリーム色なのでお皿も選びやすく、セロリやパセリ、リンゴ、ドライフルーツやナッツなどと合わせると、誰でも華やかに盛り付けることができます。一緒にドライフルーツやクラッカーも持参すると喜ばれますよ。
チーズがお好きな方には、ぜひ数種類を選んで食べ比べを
日頃からワインを飲み慣れている方は、チーズもお好きな方がほとんどです。ワインを飲み比べるように、チーズも食べ比べることができると、より喜ばれますよ。また、ワインも持参する場合には、ワインと同じ産地のチーズをお持ちすると、ワインとチーズの相性もより良くなり、上手な選び方だと一目置かれることでしょう。
ワイン好きな方は、国や産地による違いをよくご存知です。日本の郷土料理には、その土地の日本酒や焼酎を合わせるように、ワインとチーズの相性も、同じ地域のワインとチーズがベストマッチング。
でも時には、同じ種類のチーズを並べながら食べ比べるのも、楽しく、チーズ談義に花が咲くことでしょう。
ここでは、「ブルーチーズ」の食べ比べをご紹介しますね。
ブルーチーズは青カビが入ったチーズで、とても個性的でチーズらしい香りがあり、ピリッと塩味もあるものが多いのが特徴。世界3大ブルーチーズの①ゴルゴンゾーラ、②ロックフォール、③スティルトンブルーチーズは、微妙な違いがあり、食べ比べにはぴったりです。
①イタリアの代表的なブルーチーズのゴルゴンゾーラには、少々甘口の「ドルチェ」と少々辛口の「ピカンテ」があり、ドルチェタイプは、青カビも控えめで比較的食べやすく、ピカンテタイプは、青カビがしっかりと入り、辛口でピリリとした味わいです。
②フランスの代表的ブルーチーズと言えば、ロックフォールです。羊のミルクで作られ、独特のピリッとした刺激があり、塩分も多いチーズ。フランス西部のロックフォール村にある洞窟の中で熟成したものだけが、ロックフォールと名乗ることができます。チーズ好きならば誰もが知っている有名なチーズです。
③スティルトンは、イギリスのブルーチーズで、水分が他のブルーチーズに比べて少ないのが特徴です。色も黄味がかっており、コクがあります。エリザベス女王の大好物のチーズとしても有名ですが、プロセスチーズを濃厚にした味わいに近いため、ブルーチーズを食べ慣れていない方には、いちばん食べやすいチーズです。
ブルーチーズは、チーズ初心者にはあまりおすすめしませんが、チーズを食べ慣れている方には大変喜ばれます。
あまり食べ慣れていないけれども挑戦したい、という方には、しっとりとしたライ麦パンとともにいただくか、リンゴの薄切りの上にブルーチーズを乗せ、レモンやオレンジピールをトッピングして、上から蜂蜜を少しかけるという方法も。口当たりも爽やかになり、デザート感覚で食べられるので、個人的にとってもおすすめのいただき方です。また、デザートワインを合わせると、ワインの甘さとチーズの塩味、蜂蜜とあいまって、美味しいハーモニーが生まれ、とても美味しいですよ。
ブルーチーズと一緒に、蜂蜜やライ麦パン、デザートワインもお持ちすると、チーズ好きな方にはとても喜ばれ、チーズの話にきっと花が咲きますよ。
香りも味わいもさまざまな美味しさがあるチーズ。
相手の方の好みや、ホームパーティの主旨やメンバーに合わせて、万能選手なチーズ、デザート感覚のチーズ、個性の強いチーズと、さまざまな選び方ができます。
相手の方への思いやりを持って、ぜひ選ぶ楽しさも味わってみてください。
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