Menu ×

Manner Up Magazine > インストラクションマナー > 社員教育や部下指導に悩む方に テクニックのその前に!見直したい2つのポイント
スーツ姿で話し合う男女

社員教育や部下指導に悩む方に テクニックのその前に!見直したい2つのポイント

2020/05/29


みなさんこんにちは。
マナーOJTインストラクターの長嶺優です。
部下や後輩を指導する際、とにかくノウハウやコツの伝授に専心していませんか。
仕事ができるようになってほしい、教えてあげたいという気持ちがあまりに強いと、もしかしたら、あなたは大切なことを忘れているかもしれません。
仕事に対する価値観や、やる気にさせるスィッチの入るタイミングは人それぞれ。

思いを適切に伝えられる指導に欠かせないのは人間関係です。 安心と信頼に基づく人間関係を築くのに大切なポイント2つをお伝えします。
一生懸命取り組んでいるからこそ、思うように指導できないことに悩んでいる方、ぜひご一読ください。

「相手を思う言葉遣い」 心に響かせることが大切です!

皆さんは、普段から、相手を思いやる言葉遣いを意識していますか。
「ありがとう」「よろしく」「ごめんね」は、普段よく口にする言葉です。
そうした言葉を、横柄な態度や上から目線ととられかねない態度や、ただの決まり文句として、軽々しく発している。なんてことはないでしょうか。
私の所属しているJAMOIでは、他者から受け入れられるための、受容性について教えています。
その人の仕草や態度で、印象は大きく変わってきます。何気ない一言でも、言い方ひとつで嬉しかったり、腹がたったりしたことありませんか?
例えば、「ありがとう」や「よろしく」というポジティブな言葉を伝えられたとして次の様だったらどうでしょうか。
目も見ないで適当な感じで言われた。パソコン作業や、別の仕事に熱中しながら、なんとなくおざなりな感じで言われた・・・。そんな「ありがとう」「よろしく」だったらどうでしょうか。

それに対し、目を見てしかも笑顔で言われる「ありがとう」には、素直に嬉しくなりますよね。あなたの目を見て発せられた「よろしく」には、この仕事を任せよう、期待しているぞ!の気持ちが込められていると感じますよね。そうした「よろしく」には、あなたも期待にこたえたい、頑張ろう!と力が湧いてくるはずです。
職場で笑う女性
気持ちがこもっていることを伝えるためには、仕草や態度で表現することができます。あなたの仕草や態度で、相手があなたを受け入れる気持ち、受容性はいくらでも変わってきます。
それに加え、+アルファの一文が添えられると、相手の受け止め方も変わります。

「ありがとう。あなたのおかげで助かった」「これよろしく!今回は君に任せるからね!」

そうした風に、目を見て言う。相手にきちんと相対して伝える仕草・態度で表現すれば、部下の心に響かせることができます。

「柔らかい表情」 話しかけやすいオーラを!

ノンバーバルの与える影響が実は大きいのをご存知ですか。
ノンバーバル、ノンバーバルコミュニケーションとは、非言語コミュニケーションのことで、言葉で伝える情報以外のものを意味します。
人は相手の顔色や表情など、雰囲気を察して、次のアクションを決めています。

相手の気配を察して、声をかけるのをためらった。そんな経験は、おそらく皆さんにもあるのではないでしょうか。

私は、周囲の人から、「怒ってるの?」「今怖い顔してたよ」と言われることが何度か続き、ハッとしました。
以前の私は「いつもニコニコしているね」「朝から機嫌いいよね」や、「イライラとかしないんですか」とよく言われていたのです。

それが、時を経て、周囲の人に「怒ってるの?」と聞かれるなんて・・・。自分のまとう空気の変化に気づき愕然としました。

そうした注意をされるときは、決まってパソコンに向かっているときでした。
熱心に作業に取り組むあまり、ある意味無防備な状態、素のままの自分をさらけ出していたようです。ただそんな時に、怖い顔をしていたらどうでしょう。

あなたが怖い顔をして仕事に熱中していた場合、後輩や部下だったら声をかけるのを躊躇したり、相談するのも諦めたりするかもしれないですね。

注意された当時の私は、新入社員に「表情や笑顔に気をつけよう!いつも明るく笑顔で!」なんて伝えていたのに、私自身ができていなかったのです。歳を重ねた女性こそ、無意識の表情に気をつけないと!ですね。

そんなときには、口角を上げることをお勧めします。
普段から口角を上げることを意識した口輪筋体操もあります。口を閉じ、唇と歯茎の間を舌でグルっと一周します。人に見られるとちょっと恥ずかしいのすが、思い出したら口輪筋体操をして表情筋を鍛えています。
そして今では、パソコンに向かう際には、意識して口角を上げるようにしています。それでも、気持ちがざわつくときには、大好きなアロマオイルで深呼吸をしています。

後輩や新入社員が話しかけにくい空気を醸し出さないためにも、いつでもウェルカムですよ、という大人の余裕を(嘘でも)演出できるといいですね。
相手に指示を出すより、相手との心の距離を近づける方が、指導する上でも効果的かもしれません。
パソコン作業する女性
後輩や新入社員を指導する立場に立ち、正直沢山の壁にぶつかっています。マナー講師になってからも、伝えること、教えることには、思った以上に葛藤させられる毎日です。

そんな中、今まで出会った素敵な先輩や上司を改めて思い出してみると、言葉で教えられたこと以上に、実は何気ない普段の立ち居振る舞いや、習慣にされている様子を見て学ばせてもらったことの方が大きいことに、気づきました。逆もまたしかりです。

嫌だな、こうはなりたくないなと思ったマイナスの体験は、印象としていつまでも記憶に残ります。

私たちの日々の無意識な行動や習慣、言葉遣いが、もしかして相手の耳を塞いでしまっていることがあるかもしれません。指導していないときの何気ない行動や習慣こそ、見られているんですね。

教えるHow toはもちろん大切です。ただそれを伝える人の人間性こそ、もっと大切なのではないでしょうか。私自身悩み、たどり着いた答えです。
社員教育で「どうして・・・」と悩んでいる方にこそぜひ伝えたい。
「この人の言うことなら聞いてみよう!真似してみよう!信頼できる」と思ってもらうために、ご自身の日々の行動を客観的に見つめ直してみてはどうでしょうか。

あなたが変わることで、相手も変わるかもしれませんよ。

心地よい人間関係を築くヒントをお届けする「Manner Up Magazine(マナーアップマガジン)」
思いやりの心を行動で表すためのアイデアが詰まったウェブマガジンです。お役に立てれば幸いです。

このマナーについては、#ソーシャルマナー #マナーOJTインストラクター

日本マナーOJTインストラクター協会
マナーOJTインストラクター 長嶺 優

あなたにおすすめの記事