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初詣

今だから祈りたい『仕事』『恋愛』『家族の幸せ』今こそ知っておきたい!初詣で神様に好かれる!?参拝の作法

2021/12/24


みなさんこんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターの加藤りん子です。

年末には大掃除をして家の中を清め、お正月を迎える準備をします。
門松やしめ縄、鏡餅などは、年神様を自宅に迎えるためです。

新年が明けると多くの人が初詣に出かけます。
家に神様を迎える準備をしたのに、なぜわざわざ新年早々神社へ出かけるのでしょうか。

日々の暮らしの中で伝統行事をしっかり行いたいとお考えの方なら、ふとそんなことを思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

そんな疑問に、マナー講師の加藤りん子がおこたえします。

はじまりから紐解く『初詣』 その意味を理解して正しい順番でまわりましょう

初詣とは、神様に旧年中の感謝を捧げ、新しい年が良い年になるように祈願することです。
初詣の元々の由来は、『年籠り』という行事です。

『年籠り』とは、その家の家長が、大晦日の夜に寝ないで地域の守り神である氏神様に家内安全を祈るというものです。
その後、時代と共に元日の朝に参拝するようになってきました。

現在では、お正月に有名な神社や寺社へ出かけ、行列に並んで初詣をするという光景が定着しました。

しかし、日々の暮らしの中で伝統文化を忠実に再現していきたいとお考えのあなたには、まずは地域の氏神様や菩提寺に、きちんとご挨拶することをお勧めします。

初詣はいつまでに行けばいい?

初詣は三が日に参拝する方が多いですが、それが無理な場合は「松の内」までに行くと良いとされています。

松の内というのは、神様の依り代(よりしろ)である松飾りを飾っておく期間のことです。

門松などの正月飾りを飾っておく期間ということで、地域によっては煤払いを終える12月13日からはじまるところもあるそうですが、一般的にはお正月の1月1日からとされています。

この松の内、関東では1月7日まで、関西は小正月の1月15日までとされているそうです。
地域や文化など、家々で違いがあることでしょう。

お正月もお忙しいおうちの方でしたら、「初詣は元旦じゃなきゃダメ!三が日中じゃなきゃ・・・!」とあまり堅苦しく考えず、松の内の間に行けるよう心がけてみるとよいでしょう。

また初詣と一口に言っても、大晦日の夜に参拝する「除夜詣」、元日に参拝する「元日詣」、大晦日から元旦にかけてお詣りする「二年詣り」などがあります。
初詣
密を避けて参拝したい方は、年内の空いている時にゆっくりと参拝する分散参拝「幸先詣で」という方法もあります。
コロナ禍の今、「幸先詣で」に訪れる方も増えているそうです。

改めて見直しておきましょう 神社参拝の作法について

では、ここで神社参拝の作法について見直しましょう。
神社参拝は、一般的に二礼二拍手一礼など最近ではどれも珍しいことではなくなっています。
このコラムでは、神社参拝の要所要所で行う作法に注目して、参拝方法について見直しましょう。

鳥居の向こうは神様の領域であることを意識する

鳥居をくぐる前には一礼します。
これを神道では「一揖(いちゆう)」と言います。
浅いお辞儀、揖をは、ちょうど、人の家を訪れた時に挨拶をするのと同じことだと意識して、神社に入るときには、この一揖することを忘れないようにしましょう。

参道では端を歩く

境内の参道のしかも真ん中は、神様の通り道とされています。
参道を歩くときには、端を歩くようにしましょう。
これは神様への敬意をあらわす作法として今も残っています。

ですので、参道の中央を横切るときには、軽く頭を下げならが横切る。
その途中、社に向き直って一例するなども、自然と出来れば良いですね。

これは、社会の中でも見られる所作ですね。
目には見えなくとも。
神様への敬意を所作で表しましょう。

「手水舎」では心身を清める

手水舎(ちょうずや、てみずや、ちょうずしゃ、てみずしゃ)は、参拝前に川で清めを行った『禊』の儀式が形を変えて今に残っているものと言われています。
ここでは、心をおちつかせ、一礼してから手や口を清めましょう。

手順は、
右手で柄杓の柄を持ち水をすくいます。(水は一回だけすくい、4回に分けてかけます)
①左手に水をかけ洗います。
②柄を左手に持ち替え、右手に水をかけ洗います。
③再度、柄を右手に持ち替え、左手に水を溜めてその水で口をすすぎます。
④最後に今一度左手を洗い、そのまま柄杓を立てるようにして柄の部分を水で流します。

最後にハンカチで口元を拭き一礼します。
感染予防の為、手水舎の使用を中止している神社もあります。
西東京の田無神社や港区の乃木神社など、手水舎に花を生けたり様々な工夫をし、参拝客を楽しませてくれる神社もあります。
又一説によると、手水舎を用意できない場合は、草や花、雪などを代用することもあるそうです。
現代では、ペットボトルの水やウェットティッシュがあればそれだの代用でも良いそうです。
(参考:神社にある「手水舎」の読み方とは?正しい作法で身を清めてから参拝を|Coeurilien)
手水舎

拝礼の作法

拝礼の作法は、もう珍しいことでなく、ネットで検索しても様々なページでほぼ同じ情報が見つかります。
それほど神社の参拝についてみなさんが興味をお持ちであり、また、みなさんの暮らしの中でも神社詣では『日常』となっていることが伺えます。

だとすれば尚更、しっかりおさえておきたいですね。
ここで拝礼の作法について見直しましょう。

神前へ進み姿勢を正します。
賽銭箱の手前で浅く一礼し、賽銭箱に賽銭を入れます。
拝礼は二礼・二拍手・一礼の手順で行います。
①背筋を伸ばし、深くお辞儀を二回行います。
②胸の高さで手を合わせます。(この時右手を少し下にずらします)
③肩幅程度に両手を開き、柏手を二回打ちます。
④両手を揃え、心を込めて祈ります。
⑤両手を下ろし、最後に一回深くお辞儀をします。
右手、又は左手によけて次の参拝客に譲ります。

尚、出雲大社のように「二礼・四拍手・一礼」としているところもあります。出かける前にその神社の作法を調べてみると良いでしょう。

境内 廻る順番を意識

破魔矢やお守り、おみくじは参拝の後で。
まずはしっかり参拝するという順番を忘れないようにしましょう。

来年はきっと良い年に!そんな願いを叶えてくれる神社

最後に、私が選んだ、来年を良い年にして下さる神社を紹介いたします。
少々関東よりではございますが。
私の活動範囲が関東ですので、悪しからずご了承くださいませ。

鹿島神宮

全ての始まりの神社と言われる「鹿島神宮」(茨城県神栖市)は何かをスタートさせるときに追い風になってくれる神様です。

最初に「神宮」と呼ぶことを許されたのは「伊勢神宮」「香取神宮」「鹿島神宮」の三社だけという格式の高さでは別格です。

私もこの「鹿島神宮」から神社詣りをスタートさせました。

香取神宮

「香取神宮」(千葉県香取市)は「意を決する場」と言われる勝利の神様で、何かを決断したい時に訪れると良いとされます。
また近くには水郷の街「佐原」があり、水郷を船で下りながら古い町並みを楽しむことが出来ます。

三峰神社

「三峰神社」(埼玉県奥秩父)は関東最大のパワースポットと言われ、神様の「気」を授かれる「気守り」が人気です。
なかでも毎月一日にのみ授与される「白い気守」は、浅田真央さんが手にしたことで有名です。2018年に大渋滞を招き現在は「白い気守」の配布は休止中です。

箱根神社

勝負の神として人気の高い「箱根神社」(神奈川県足柄下郡)は、「九頭竜神社」と「箱根元宮」の三社詣りをお勧めします。

九頭竜神社

「九頭竜神社」は縁結びの神として有名で、企業の縁結び祈願に訪れる人も多く見られます。
芦ノ湖から船で鳥居をくぐるのも厳かな雰囲気で良いです。

事任八幡宮

私がお勧めしたいのが「事任八幡宮(ことのまま)」(静岡県掛川市)です。唯一「言魂」の神をまつる神社で「ことのまま(言葉のまま)に願いが叶う」と言われ、枕草子にも登場します。

神田明神

「神田明神」(東京都千代田区)は、事業や商売の縁結びとして有名で、新年にはスーツ姿の企業関係者が多く参拝することで有名です。
とても開かれた神社で、境内には多目的ホールもあり、アイドルのライブなども開催されます。
「IT守り」も画期的で斬新なアイデアを楽しめます。

他にも、高層ビルの中に建つ「赤坂日枝神社」や、「乃木神社」、出世稲荷で人気の「代々木八幡宮」、東京のパワースポットとして人気の「田無神社」は五龍神からパワーがもらえます。
おみくじ
新年は多くの人出で賑わう神社ですが、参拝の際ぜひお願いしたいのは、写真を撮るのは参拝を終えてから。
周囲の人のがなるべく映り込まないようにするなど、周囲の方々への配慮も意識しましょう。

新年最初の参拝は、心穏やかに思いやりをもってスタートしたいですね。

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日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター 加藤りん子

講師 加藤りん子 blog

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