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受験生の保護者必見 応援に役立つマナー 秘訣は思いやりの心

2022/01/07


みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターと、キッズマナーインストラクターの前澤 暢子(マエザワ マサコ)です。

受験生のいるご家庭では、寒さも本格化しているこの時期は、家族内の決め事も多く、何かと気を遣い、神経をすり減らしている方もいらっしゃることと存じます。

早くから夢や目標をしっかり思い描けているお子様は、進路の考えも決まりやすいかもしれませんね。
昨年、2021年の今頃は、子どもの大学受験で我が家も例年とは違ったお正月を過ごしておりました。

このコラムでは、私の体験を交え、大学入試を控えた受験生の保護者として、心掛けていただきたいポイントをお伝えいたします。

受験生の保護者と言っても日々の暮らしの中で思いやりの心を意識されているみなさまにはそれほど難しいことではありません。

肝心なのは、頑張るお子様への思いやりの心を行動であらわすこと。
これを『受験のマナー』と言っても過言ではないかもしれませんね。
あなたの一方的な思いではなく、受験生であるお子様にとって今必要なことは何か?
その視点をもつことそのものが思いやりですね。

このコラムを読んで『受験のマナー』を確認し、お子様の一番の応援団になりましょう!

大事なのは認める家族間コミュニケーション 寝耳に水で慌てないために

一番の応援団として大切なことは、お子様を一顧の人格として認めることです。

私は普段キッズマナーインストラクターとして、子どもの意思を尊重し、言い分を聞いたうえで、社会で生きていくのに必要なルールやマナーを伝えてきました。

子どもの思いや考え方を「どうせ子どもの考えること…」と受け取るのでなく、ひとりの人としてその思いや、考えをまずは認める、受け止める。
当たり前のこととして、これまで多くの子どもたちと接してきました。
しかし受験生の親となったとき、それが私にとっては思いのほかハードルの高いものでした。

お子様が高校生になると同じようにお感じになる方も多いでしょう。

娘が高校一年生のとき。
理系か文系か、進路を選択する時期がきました。

我が家では家族で話し合い、本人も納得して書類の提出も早いうちに済ませていました。
それなのに、明日が提出期限であるという日になって、子どもから変更したいと言われました。

まさに寝耳に水です。
「何を考えてギリギリに…変更!?」と、私達親は驚きと同時に考え込みました。

進路選択については、本人の希望もしっかりと聞き、親としてのアドバイスもしてきたつもりでした。

しかしそこでもう一度、一から話し合いを行いました。
進路を選択する本人も、ギリギリまで考え、担任や進路指導の先生にも相談していました。

子どもは、学校から得る情報や塾からの意見、先輩からのアドバイスなど、様々なチャンネルから、『今』の情報を収集してきます。

話し合い重ねるうちに、色々な人から情報を得て、子どもなりに考え、自分の思い描く希望を叶えるために必要な道筋をセットし直したようでした。
保護者である私たちとは違う、様々な角度からの意見を柔軟に取り入れ、子どもなりに考え、自分に最適な道を選び、それを保護者である私たちにプレゼンする能力を、いつの間にか身につけていた。
子の成長に気づかされ、改めて考えさせられました。
受験勉強に励む受験生と先生のイメージ
このいきなりの進路変更は、親子間のコミュニケーションの広さと深さについて見つめ直す、良い機会となりました。
そして付け加えて、子どもからは「今の受験の形を、制度をもっと知っていて欲しい」と、リクエストがありました。
「ママは放任主義だよね」と、言われた私は、結構凹みました。

ともすれば「何にでも干渉してくるよね!」と半ば批判めいたことを言うときもあります。
干渉されたくない一方で、四六時中見ていないと分からないことを、「分ってくれない!」と怒り出す…。

親は、こうした思春期の子どもの、自分自身でも扱い兼ねている変化しやすい感情や思いを、しっかり受け止められる用意が必要ですね。

一方的にあなたの思いを伝えるのではなく、日頃から思いや希望を聞いておく。
子どもを本当の意味で信じるということなくしては、日常の中で行えませんね。

子どもの思いをふまえた上で、保護者としての思いを伝える。
その際は、表情をやわらかく、目を見て、子どもの理解力に合った言葉遣いで伝えます。
キッズマナーの中で保護者の方たちにいつも伝えていることです。

こうした日々の積み重ねが、家族の財産となるのですね。

日頃の地道な積み重ねをおろそかにしてはいけないとを、改めて感じた出来ごとでした。

こうした心構えというか、備えといいましょうか。
それがあったればこそ、共通テストの一次志望と二次志望を締め切りの前々日に言われた時に大きく役立つ事となりました。
もっとも、早めに話し合い、決めていても、ドキドキはするものです。

大学受験は人生を決める大きな選択です。
ぜひ、この『個人としての考えを聞く』を常日頃実践しつつ、『何があっても動じない』保護者になってください。

動じないためには、ご自身の考えだけに固執せず、『子どもが外から仕入れてきた情報をまずはしっかり聞いてから反応する』ということを、習慣として身につけておくとよいでしょう。

頻出問題? 追い詰めない応援団たる丁寧な行動と言葉遣い

頑張っている受験生を見ると、ついつい励ましの言葉をかけたくなるものです。
頑張れ!頑張れ!と言ってしまうその前に、まずは現状を認めてあげましょう。

「頑張っているのを知っているよ」
「時間管理に気を遣って上手にしているね」等
先ずは本人の考え方や行動を、ちゃんと見ていること、認めていることを伝えましょう。

こうした行動やあり方を承認する声掛けが、子どもに安心感を与えます。
不安を払拭できれば、その分受験勉強にも専念できますよね。
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言葉の使い方や、その場の雰囲気などは、『優しく』『丁寧』であることを心掛けましょう。
保護者であるあなたの言葉遣いが丁寧であれば、お子様にとって心理的安心感につながるだけでなく、お子様の言葉遣いも丁寧なものになります。

言葉遣いや所作などは、入学試験の面接においてポイント高く評価されるところもたくさんあります。

入試の面接などで緊張しているさ中では、常日頃の癖が出るものです。

慌てること無く受け答えが出来る。
日頃から行っている生活態度で対応できることは、受験生本人にとってもリラックスして面接にのぞめて、思いや考えをしっかり伝えることができるでしょう。

お子様の受験に面接がある場合は、ご自身の経験もふまえて、お辞儀の仕方や椅子の座り方等もアドバイス出来ればいいですね。

このウェブマガジンにも素敵い見られる所作や、面接対応の記事などはたくさんあります。
マナーアップマガジン面接記事
マナー講師が教える感じのよい所作もご参考になさってはいかがでしょう。

面接では、好印象をもたれたいものです。
家族で切磋琢磨した応援は届きますよ。

共有する時間を大切に 思いやりの気持ちを行動であらわすマナーを発揮しましょう

生活のリズム、体調管理、食事の管理。
当たり前と思われることが、日々の生活の中でコツコツと蓄積され大きな応援力の一つとなります。

親の世代と今受験に取り組むお子様達のいる環境とでは、大きな違いがあります。
テストの名称一つとっても、私の頃は『共通一次』と言われていましたが、それが『センター試験』に変わり、今では『大学入学共通テスト(共通テスト)』と呼ばれるようになっています。

この共通テスト、私立でも多数の大学が取り入れています。
全国で受験できるからと言って地元で受験できる分けではありません。

場合によっては、前入りさせるために宿泊施設を確保したり、指定された会場までの交通機関を前もって確認したりする必要があります。

「予行練習をさせたら、逆行の電車に乗っていた。確認の意味で練習させて良かった」という経験をした人が私の友人にいます。

保護者でないと寄り添えないサポートがあることを、後になって気付くこともあります。

昨年の今頃はコロナ禍に加え地震もおこり、不安になった娘に受験のとき一緒に上京してほしいと言われ、大急ぎでホテルの予約もし直しました。

遠隔地からの受験は本当に色々大変でした。
この顛末は以前のコラムをご参照ください。この時はホテルの方の思いやりのマナーで大変救われました。
今でも感謝に堪えません。

名前を添えて感謝を伝えられるマナー美人になるための秘訣


コロナ禍で、私たちの兄弟姉妹など親戚の家に世話になることも出来ず、顔も見ること叶わず、お互いに残念な思いもしました。

ですが受験に臨む日々の暮らしの中で感じたこと、実践したとことも、すべてがマナーだと改めて思いました。

思いやりの心を行動であらわすのがマナーです。
受験生を支え、天災を乗り越え、会いたい人に会えない時間も我慢して受入れ、でも、子どもの目指す未来を実現できるようにしっかりサポートする。

この、『思いやりの心を行動であらわす』というマナーの視点を忘れずにいれば、困難に直面したときに、立ち止まって考え、思い起し、より良い選択肢を選べるためのよい『スイッチ』となるのではないでしょうか。
桜咲く 合格のイメージ
みずからの失敗を鑑み、子どもには苦労させたくないと思うのが親心。

私は幼いころに教わった格言に、”経験ほど良い先生はいない”というものがあります。
大好きな言葉で、今でも座右の銘にしています。

子どもの希望や未来、思いについて、コミュニケーションのキャッチボールでしっかりキャッチできる親でありたいと思います。

受験生の保護者の方に、最後に気持ちをあげるおまじないを。
「○○(学校名)合格 ありがとうございます」と書いた紙を飾って、毎日眺めるのも氣が上がりますよ。

心地よい人間関係を築くヒントをお届けする「Manner Up Magazine(マナーアップマガジン)」
思いやりの心を行動で表すためのアイデアが詰まったウェブマガジンです。お役に立てれば幸いです。

このマナーについては、#キッズマナーインストラクター #ソーシャルマナー

日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクターの前澤 暢子

講師前澤暢子blog

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