風薫る5月 新しい職場で頑張るあなたに贈る部下指導、人付き合い、ストレスマネジメントのコツ3選
2022/05/13
みなさんこんにちは。
マナーOJTインストラクターの島田美稲子です。
新年度が始まりひと月が過ぎました。
人事異動で職場が変わった方、昇格昇進で初めて部下をもった方、これまでとは働き方が変わった方もいらっしゃると思います。
新しい働き方には慣れましたか。
新年度を迎えた頃は張り切って「新しい職場でがんばる!」や「いい上司になろう!」と思っていたけれど。
ひと月も過ぎた今、
「他の人は皆忙しそうなのに、私は暇だなぁ」とか、
「以前の職場の方が私にはあっていたよねぇ」と、考えるようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のコラムでは、4月を張り切って走り抜け、大型連休も終えた今、ちょっと息切れ?なんとなく、しんどいなぁと感じているあなたに、企業研修も行うマナー講師の島田美稲子が、新しい職場で頑張るあなたに部下指導、人付き合い、ストレスマネジメントのコツ3選をお贈りします。
移動した職場であなたは新人!だからと言って遠慮は不要!
年度初めはどの部署も忙しい時期です。
初めての部署で、新しく部下をもった場合、何から手を付ければ良いのかわからず、立ち往生してしまった。
なんてこともあるかもしれません。
これまでいた部署でなら先輩を参考に動けるし、業務も理解できているから、「もっと能動的に、もっと主体的に動けたのに。」との思いを抱えていることでしょう。
しかし今、あなたがいるのは、新しい部署。
業務についてもしっかり理解しているとは言えない自分が手を出すと、これまで担当してきた人の邪魔になるのではないか?
そんな風に考え、周囲に対しても、仕事に対しても遠慮がちになっていませんか。
その行動は、逆効果です。
「邪魔になりたくない」と、自分から声をかけなかったり、作業の手伝いを申し出なかったりするのは、以前からその部署にいる方たちからすると、『何もしない人』に見えます。
『遠慮して控えめな人』と『何もしない人』は、全然違いますね。
ましてや、「私たちばかり忙しいおもいをさせて!」と評価されてしまったらどうでしょう。
これは新しい職場でのスタートとしてよくないことですよね。
もしこのような態度をとっていたとしても大丈夫。
今からでも間に合います。
好印象を上げるテクニックで、すぐにでもリカバリーしましょう。
忙しい時期であっても、年度初めは、その部署にどのような仕事があるのか、何が大切なのかを確認出来る良い機会です。
また、忙しい中で業務にあたる新しい部下たちの仕事ぶりを確認するにも、よい機会となります。
年度初めに処理することは、たいてい昨年度の成果です。
過去の記録とまとめ方、その結果に対するみんなの評価や、態度などをつぶさに観察することで、
これからの一年は、どこに向かってその部下たちと一緒に仕事を進めればいいのかということを確認しましょう。
その際も、遠慮せず積極的にわからないことを質問して、新しい業務について学びましょう。
その際注意したいのは、次の2つです。
注意したい点その1 質問のタイミングを見計らう
あなたの都合で質問するのではなく、相手の様子を見て、「ちょっと今、いいかしら?」と声掛けをしましょう。
忙しそうな素振りが見えたときには、
「時間のあるときに、これを教えてほしいの」とだけ伝えて引き下がりましょう。
黙って遠慮しているばかりで、業務理解が進まない新しい上司と、積極的に質問してきて部署の仕事に興味をもって理解しようという姿勢が見える上司。
見え方も大事ですが、それと同時にあなた自身が新しい業務を理解することも大切です。
注意したい点その2 感謝の気持ちを伝える
教えてもらうということは、相手の時間を使っていることです。
感謝して、その気持ちをしっかり伝えましょう。
会話の最後には、
「ありがとう!」
「そういう意味なのね、わかった!」と、理解できたこと、感謝していることを言葉で伝えましょう。
加えて、にこやかな笑顔と声が加わるとあなたの印象をグッと上げます。
表情には、親和性があります。
親和性とは、親しみやすさや仲よくなれそうという好印象を意味します。
柔和な表情や笑顔で質問すれば、例えその質問が新しい上司から発せられたものであっても「試されているのかな?もしかしてテスト?」などと警戒されることはないでしょう。
その際も、質問ばかり矢継ぎ早にするのではなく、相手が答えやすいよう工夫しましょう。
こうした場合は、「はい」か「いいえ」で答えられるクローズドクエッションから始めると良いでしょう。
「この○○は、△△と関係ありますか?」ときけば、きかれた部下も「はい」か「いいえ」で答えられますね。
好印象を上げる親しみやすい表情と、答えやすい質問でコミュニケーションの機会を増やして、業務理解、職場理解を進めましょう。
柔軟な姿勢に集まる期待!以前のやり方に固執し過ぎない!
新しい環境に身を置いて、最初に気が付いたことは何でしょうか。
以前いた部署でのやり方などと比べて、「これは、あのやり方の方が簡単でうまくいきそうなのに。」と思ったこと、ありませんか。
実は私も、転勤で新しい部署に着任した際に、良かれと思って以前の職場のやり方を提案したことが何度かあります。
でも、そうした際に返ってきた言葉は、
「今までのやり方でうまくいっているので、変える必要はありません。」
「やり方を変えるには、上司の許可がいります。」
「そんな面倒なこと、している時間はありません!」
という言葉でした。
あなたが気になったことは、その場所にずっといる方たちにとっては、当たり前のことになっています。
それに加え、あなたが以前いた部署のやり方を便利だと思ったのは、あなたがそのやり方に慣れていただけなのかもしれません。
今、いる部署は、以前いた部署とは違います。
扱うものも違えば、部署として求められていることも違うでしょう。
そうした違いを踏まえた上でも、もっと良いやり方があるのではないかしらんと思ったのなら。
着任してから1か月余りが過ぎた今こそ、見えてきたこと、わかってきたことについて、同じ部署の人と話しあってみるのも良いかもしれません。
その際も、あなた自身の思いだけを一方的にぶつける方法はNGです。
まずは、相手のやり方、考え方を認め、これまでの努力を承認することが大切です。
承認されること、認めることは、相手を仲間だと認識することに繋がります。
業務を簡単に、効率よく進めたいのであって、自身のやり方にこだわっているわけではありませんよね。
以前からいる方たちも、もしかしたら「このやり方、どこかおかしいな」「もっといい方法はないかな」と思っているかもしれません。
今までのやり方や頑張りを尊重しながら、もっと成果の出るいい方法を一緒に探していくという姿勢でもって、お互いが納得するまで話し合いましょう。
最終目標はあくまで『業務効率化』です。
そのゴールを達成するために、何(What)を、どのように(How)、いつまで(When)に取組めばいいのかを一緒に考える場を作りましょう。
課題を細かく分析し、対応可能そうな対策の手立てをたてることで、みんなで設定した目標を、みんなで取組めるようにします。
環境が変わり視点が変わると、それまで気付かなかったものが見えてくることがあります。
誰のせいでもない課題だけを具体的に抽出して、部署のメンバー全員がそのことを共有し、解決に取り組むことで、より成果の出しやすい部署に変わっていくことが期待できます。
チームビルディングですね。
そうした『変化』こそ、あなたが今の部署に配属された一番の理由なのです。
それでも疲れたなぁと思ったときは!空を見上げて深呼吸!
新年度が始まり、人事異動をおえて、ひと月。
新しい職場、新しい人間関係と仕事。
いくらへこたれないあなたでも、緊張も疲れもたまっているのではないでしょうか。
それに加えてコロナ禍という、今までにない非常事態下での仕事です。
みなさん一様に疲れはたまっているのではないでしょうか。
疲れたり、悩んだりしているときは、知らず知らずのうちにうつむいていることが多くなりますね。
スマホやタブレットを使う機会が増えていることでも、猫背になりがちな人も増えているようです。
こうした姿勢(猫背で重そうに頭を支える前傾姿勢)は、最近よく聞くストレートネックの原因にもなります。
ストレートネックは、ほっておくと重大な症状を引き起こすとも言われています。
『私、最近俯きがちだなぁ』と思ったときは。
日頃のストレッチも有効ですが、ここでは、簡単に出来る気持ちを上げる方法をお伝えします。
それは、空を見上げて気分転換をすることです。
しっかりと顔を上げて空を見上げるようにすると、背筋が伸び、首や肩の力も自然に抜けていきます。
その動作をすると深呼吸ができるので、リラックス効果も出てきます。
また、色彩学では「青色には鎮静効果がある」とも言われています。
空の青色は心を落ち着かせ、穏やかにする効果も高いと言われています。
思うようにいかなくてイライラしたり、落ち着きがなくなったりしているなと思ったときは。
空を見上げて深呼吸すると、冷静になれますよ。
例えば朝、家を出るとき。
地下鉄の駅から地上に出たとき。
一瞬でも空を見上げてください。
その一瞬で、気持ちを切り替えることができ、新たな気持ちで、仕事や課題に向き合うことができるようになります。
新年度が始まって一か月半。
職場での様子や、会社や周囲の期待なども分かってきたころですね。
忙しいときこそ、ちょっと立ち止まって空を見上げる気分転換を忘れないで!
そうして一瞬でも、あなた自身の心の声を聴くことができれば、今あなたが本当にしたいことや大切なことが見えてくるかもしれません。
あなたが今いる場所で輝いていく道が見えてきます!
そんな瞬間を大切にしてくださいね。
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