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今さら聞けない取引先を訪問するときのビジネスマナー 印象アップのポイント

2019/11/15


みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターの広瀬綾華です。

取引先訪問の際、心がけていることは人それぞれあると思います。
私がより細かなところまで意識するようになったのは、マナー講師として活動を始めてからです。
以前、営業担当として企業訪問をしていた際は、会社に到着する寸前に身だしなみをさっと整えるくらいで、マナーについてあまり考えたことはありませんでした。一緒に行く上司の姿を見て真似をして、何となくできている気になっていたような気がします。落ち着いたエレガントな振舞いだったかと聞かれると、残念ながら、NOだったと思います。

人は落ち着いた安心感のある振舞いに惹かれ、信頼を寄せるものです。
その日のあなたの印象が、会社の印象へと繋がり、今後のビジネスに影響する可能性もあります。
訪問後に「あの人、素敵でしたね」「きちんとしている人でしたね」「一緒に仕事をしたらきっと安心ね」と言われたら素敵ですよね。

本日は、取引先を訪問する際のマナーと印象アップのポイントをお伝えします。

品位ある身だしなみで印象アップ! スカート丈や襟ぐりの開き具合にも気をつけて

まずは、ビジネスに欠かせない「品位ある身だしなみ」を、スカート丈、トップス、手元、足元、髪の毛について、今一度確認しましょう。特に社会人経験が長くなると、自分らしさを優先したり、これくらいは大丈夫と自己判断したりしがちです。

スカート丈

椅子や低いソファなど、座った姿を自分自身で見たことはありますか? 
最近ではインターネットで買い物をする方も多いと思いますが、スカート丈は気にしてほしいポイントです。座ったときに5㎝以上丈が上がりますので、太ももの見え方で印象ががらりと変わります。
写真は膝真ん中と膝上の2パターンですが、それぞれ印象が異なります。

スカート丈の例

数年前に購入したスカートは要注意!! 違和感なく履いていたスカートでも、体型の変化によって、歩くとき、座るときともにスカートが上へ上へと上がってくるのです。非常に見苦しい私でした。

トップス

お辞儀をしてチェックしましょう。胸元がゆったりしているものや開いていると感じるタイプは控えましょう。シャツの胸元を開けすぎるのもNGです。お辞儀の際、相手が思わず目を伏せたくなるようでは、気を遣わせてしまっているということです。

手元

「あの人の手、綺麗だったね」「爪、綺麗ですね」など、話のネタにもなるパーツが手元です。実は意外と見られているのです。
爪は綺麗に整えられていますか? ネイルは剥げていませんか?「〇〇へ行くから」「クリスマスだから」など、プライベート目線でネイルを施すのもNGです。
そして、特にこれからの季節、肌が乾燥しがちです。ハンドクリームを塗って保湿も心がけましょう。

足元

ピンヒールのパンプスは控えた方がいいでしょう。ピンヒールだとおしゃれ感が強くなります。

髪の毛

最初に目に入る髪型は、すっきり纏めるとよい印象です。髪の毛は、オイルやトリートメントを使用し、艶感を演出しましょう。髪の毛にまできちんと気を配れる人=丁寧、という印象を与えます。

出されたお茶やお菓子をいただくときは、感じの良いタイミングと振る舞いで

訪問の目的は、お茶をいただくことではなく話をすることです。当たり前だとは思わず感謝の気持ちを持っていただきましょう。

お茶のイメージ図

タイミング

お茶は相手に「どうぞ」と勧められたら、一口いただきます。あとは話が途切れたときにいただきます。大切な話をしている最中には決して口をつけないでください。
「どうぞ」と勧められなかった場合は、話が終わったタイミングでこちらから「頂戴します」と一言添えていただきます。お菓子は、話が終わったタイミングでいただくことが好ましいです。
勧められたときに「いただきます、頂戴します」の一言をさらっと言えるととても感じが良いですね。

NGパターンを紹介します
・ズズズと音を立てる
・お茶を飲まない(遠慮せず相手の厚意を素直に受け取るのがマナー)
・どうぞと言われて「はい」と返事をしたが話を優先させて飲まない

また、出してくださった方には必ずお礼を伝えましょう。
アイコンタクトをして軽く会釈をして、笑顔で「ありがとうございます」。あるいは声に出せないときは、一瞬口角をキュッと上げてアイコンタクトと軽い会釈をして、感謝の気持ちを伝えられたら素敵です。

商談中以外の振る舞いも見られています。訪問前と退出時もスマートに

盲点になりがちなのが、商談中以外の振る舞いです。
見られていないと油断したり、これくらい大丈夫だと思ったり、時間や気持ちに余裕がない場合も危険です。知らず知らずのうちにマイナスイメージを与えてしまっているかもしれません。
それでは、順番に見ていきましょう。

応接セットの写真

コートを脱ぐタイミング

建物に入る前に脱ぎましょう。ストール、マフラー、手袋も同じです。たとえば、〇〇ビルの10階にある会社へ訪問する場合でも、必ず「建物に入る前」です。
エレベーター内で慌ててコートを脱いでいたら、今からお会いする方がいらっしゃった、というのは私の失敗談。エレガントどころではありませんし、余裕がない人だと思われたことでしょう……。

訪問時間

遅刻は厳禁。逆に早すぎても迷惑になるだけですから、受付には5分前に向かいましょう。
10分前に会社近くへ到着し、入口を確認。気持ちを整えて時間になったら向かうのが理想です。

タクシーを利用する場合

タクシーで訪問先まで行く場合は、目立たないところで降りて向かうのがマナー。会社正面や会社から見える位置で降りるのは絶対にやめましょう。

部屋に案内されて待っている間や退室するとき

商談相手を待っている間、手帳や携帯メールをこっそりチェックしたり、身だしなみを整えたりしていませんか? 今から相手の貴重なお時間をいただというときに他に意識を向けるのは大変失礼ですし、慌てて身だしなみをチェックするのも相手に敬意を感じられません。
会社に到着して相手にお会いするまで、ほんの数分です。背筋を伸ばして落ち着いて待ちましょう。

そして、帰り際も綺麗に美しく去ることができるとスマートですね。
出されたお茶の茶器を「ありがとうございました、おいしかったです」と笑顔で言いながら、片づけやすい位置に置いたり、椅子を丁寧に元の位置に戻したりするなど、さりげない気遣いや行動が相手の心を掴むのです。

ビジネスシーンで活躍するキラキラ女子のイメージ

いかがでしたでしょうか。基本的なことだけれど、ついウッカリしてしまいそうな内容をお伝えしました。
安心感を与える振舞いで、「この人と長く一緒に仕事がしたい」と思ってもらえるといいですね。

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このマナーについては、#マナーOJTインストラクター #ソーシャルマナー

日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター 広瀬綾華

講師広瀬blog

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