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回転寿司のイメージ画像

外食のマナー、伝えていますか? 回転寿司での子どものマナー

2019/11/29


みなさん、こんにちは。
マナーOJTインストラクターの赤名麻由子です。

みなさんは回転寿司お好きですか? 私の家でもみんなお寿司が大好きなので、機会を見つけて利用します。
回転寿司は子どもからご年配の方まで本当にたくさんの方に利用されていますよね。お店にいらっしゃるすべての皆様が気持ちよく過ごすために、どのように回転寿司のマナーを伝えればいいでしょうか。

本日は子どもへの伝え方と、親として気を付けたいことをお伝えいたします。

子どものマナー 嫌われるNo.1はこれ!

回転寿司の店内で大人に嫌われてしまうのは、待ち時間や食事中に騒ぐことと、清潔感に欠ける行動をすることです。
回転寿司に限らず、外食のマナーとして、「いただきます・ご馳走様」の挨拶/店内を走らない/静かに食べる/など、すでに子どもにお伝えいただいていると思います。

回転寿司では、さらにプラスして、口にする食材(お寿司)に対するマナーを伝える必要があります。来店されているお客様が口にするものです。ここはしっかり親としてルールを伝えましょう。

初めて回転寿司に行くときは、レーンと子どもの間に大人が座ることをお勧めします。
大きなレーンや回るお寿司を目の前にした子どもたちは、目から入る情報に意識が向くため耳からの情報が入りません。
目から入る情報を少し減らすためにも、大人がレーンと子どもの間に座りましょう。そして、子どもの聞く耳の準備ができてから大切なことを伝えてください。

子どもは「○○ちゃんそっちがいい~」と騒ぐかもしれません。しかし、最初が肝心なので「今日はパパとママとお寿司の食べ方を覚えよう!できたらあっちに座ろうね」と伝え、納得させてから座らせます。

鉄火巻きの写真

私の失敗談なのですが、上の子と初めて回転寿司に行ったとき、子どもがあまりに喜ぶ姿が嬉しくて、つい子どもをレーンの近くの席に座らせてしまいました。
子どもは目の前をお寿司が通る様子が楽しくて大はしゃぎ。「パパ、エビだよ‼」「ママの分は〇〇ちゃんが取る~‼」 このままでは周りの方に迷惑がかかると思い、席を変わらせようにも、離れるのを嫌がって仕方ない。注意も耳に入らない、という状況になってしまいました。伝える環境作りは大切です。

マナーは事前に教えよう!教え方のお勧め

ルールを守って食べられているならいいのですが、少しでも守れていないと思うことが見られたら、正さなければいけませんね。そんなときは、どのように子どもに伝えますか?
子どもに楽しく、自発的に、マナーを身につけようと思ってもらいたい!
そう思って私が考えたのは、‟回転寿司マスター検定”でした。

目指せ回転寿司マスター!の例

方法は以下のとおりです。

まず子どもに、次のことを伝えます。
・ママは(〇〇くん・〇〇ちゃんの)お寿司をいただくマナーができていないと思う
・できていない間は回転寿司に連れてくることができない
・一緒に食べられるのは“回転寿司マスター検定”を受けて合格した人だけ
・受ける意思があるかどうかを確認
・受けるのであれば検定項目を一緒に確認
・パパとママが見て全部〇がついたら合格!一つでも×がついたらまた次回挑戦

子どもは「もう連れてこないよ!」という言い方では「え~、やだ!」とだけ言っていたのに、“回転寿司マスター検定”の紙を見せると、「やる!何に気をつければいいの?」と自分から項目を確認し、挑戦してくれました。
毎日回転寿司に行くわけではないので、すぐに合格はしませんが、時間をかけて合格してくれました。今では安心して一緒に食べることができます。

最初に伝えたマナーができていれば一番ですが、もし“今からでも伝えたい”“復習をかねてもう一度伝えたい”とのことでしたら、回転寿司マスター検定はいかがですか?

子どもがご迷惑をかけてしまったときは?

いろいろ子どもに伝えても、すべて最初からできるわけではありません。
たとえば、戻してはいけないとわかっていても、つい取ろうとしたお寿司が取れず流れて行ってしまった。静かにしなければいけないとわかっていても楽しくてつい大きな声になってしまった、ということありますよね。

そんなとき、周りのお客様は子どもがどうするか、はもちろん気になりますが、「親はきちんと注意するのか」「親は子どもを見ているのか」を気にされます。
子どもが粗相なく、大人と同じように食べてくれたら嬉しいけれど、それはできないこともあると皆様わかっています。「自分の子どもたちも小さいときはそうだった」「まだ小さいものね」と。
そのような温かい目で見てくださるのは、親がしつけをする姿が確認できる、子どもに目をしっかり向けていることがわかるときです。

反対に、子どもが騒いでいる、レーンのお寿司に手が触れようとしている、髪の毛が入りそうになっているなどが気になって「親はどうしているのか」と見ると、携帯を触っていて見ていない、お友達と話していて子どもを見ていない、自分のお寿司に夢中になっている、子どもがお寿司を取り損ねたことに気づいていない……。そんな姿を見たときに、周りはがっかりしてしまうのです。

実際、私の子どももレーンからお寿司を取るときに失敗したことがありました。
同じネタで何皿も流れてくるお寿司。どれがいいのか悩む子ども。その間にも流れて、取りたいお寿司が先に行ってしまい、手をかけたが流れて行ってしまった…‥。
そんなときは大人がすかさず取るようにしますが、それでも間に合わなかった場合は、店員の方に「申し訳ありませんが、エビの〇皿目のお皿を子どもが取ろうと触ってしまったので、取っていただいてよろしいですか?」とお店の方にお願いします。
そして、他の方の口に入らないよう気をつけます。
「他の人が見ているから」ではなく、子どもを見て、できていないところは責任を取るのが保護者である親の役目ですね。

楽しく美味しい回転寿司。みんなが大好きな回転寿司だからこそ、気持ちよく過ごせる場を子どもと一緒に作っていきましょう。
ママの伝え方、行動のとり方一つで、子どもが楽しくマナーを身につけることができますよ。

心地よい人間関係を築くヒントをお届けする「Manner Up Magazine(マナーアップマガジン)」
思いやりの心を行動で表すためのアイデアが詰まったウェブマガジンです。お役に立てれば幸いです。

このマナーについては、#キッズマナーインストラクター養成講座

日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター 赤名 麻由子

講師赤名 blog

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