五月病の部下を救う!新米上司のあなたでも今すぐできる3Cでステキな職場環境を作りましょう。
2021/05/07
みなさん、こんにちは。シニアマナーOJTインストラクター・キッズマナーインストラクターの前澤 暢子(マエザワ マサコ)です。
感染症拡大防止の観点からリモートワーク、在宅勤務の方も増えていますが。
新年度のスタートはやはり何かと顔を合わせることも多いかと思います。
昨年新入社員研修などが満足に行えなかった分、今年度は、密に気を付けながらも人材育成に気合が入っているという支援先の企業も多く見受けられます。
新入社員にとっては、フレッシュな気分で乗り切れた4月も終わり、ゴールデンウイークが明け、そろそろ最初の緊張の糸も切れてしまったという方も多いかもしれませんね。
「なんだか気分が優れない…」「気軽に相談できる人がいなくてストレス…」と、モヤモヤを内に溜めてしまっている新人さんがあなたの職場にもいらっしゃるかも。
まさに、五月病のシーズンです。
このコラムでは、企業で新人育成にあたっている方に向けてお送りします。
新しく迎えた部下のフォローとよい職場環境の構築を心がけることであなたを上司とする方たちもハッピーになる、リーダーシップのあり方についてお伝えします。
難しいことは何もありません。3つのCについて意識してください。
あなたの心がけ一つであなたの下で働く方たちもハッピーになれます。
ぜひご一読ください。
最初のCは縦のフォロー コミュニケーションのC
私たちのJAMOIでは、部下指導に関して『リーダーシップのあり方』という観点でお伝えしています。
リーダーに必要な条件は5つのCとお伝えしていますが。
あなたの部下を五月病に陥らせないためには、そのうちの3つについて意識するだけでOKです。ここではその3つについて観ていきましょう。
最初のCは、コミュニケーションです。
4月から新しく入った社員は、最初の一ヶ月は緊張感でもって乗り越えられる方が多いでしょう。
その一ヶ月が終わりまとまった休暇が取れるこの時期は、張り詰めていたものが一気に緩んでしまいます。休暇が終わり職場に戻っても元の緊張状態に戻すのにちょっと時間がかかることも多いと思います。
連休明けに浮かない表情の社員がいたら。
上司であるあなたがまず意識するのは、『コミュニケーション』です。
浮かない表情の部下がいたら、あなたから積極的に話かけましょう。
朝の挨拶に始まって、「連休楽しめた?」「5月に入ったら一気に温かくなって、若葉が綺麗になったね」くらいの軽い声掛けでOKです。
間違っても「連休中何してた?どこ行った?誰と?」など、プライベートに踏み込んだ話はNGです。
お休みから一、二週間経ってもまだ浮かない顔をしているようなら「仕事に慣れてきたかな?どの分野の業務に興味がわいてきた?」と、仕事をベースにした雑談を振ってみるのもよいでしょう。
その部下が、何か話したそうな感じでしたら、15分から30分ほど時間を設けるのもお勧めです。
コミュニケーションでは、部下との意思疎通を心がけます。
人間関係のよい職場を作るのが目的です。
お互いの考えていること、感じていることなどを、会話を通して共有し、相互理解を深めましょう。
そして、あなたは企業から任されているリーダーとして、仕事の目標や目指すべきところなども、この機会に部下に伝えてみましょう。
部下の思いや希望に耳を傾け、あなたは何のために、何故働いているのかをイメージ出来るよう伝える。
そうしたコミュニケーションを積み重ねることで、お互いを尊重できる人間関係を築きましょう。
コミュニケーションは上手くいけば、職場の効率アップにもつながるので、あなたの職場にいるみんなにとってもメリットとなります。
次に大事なCは横のフォロー コーディネーションのC
次に意識したいCはコーディネーションです。
これは、一朝一夕にできることではありません。
日頃からあなたが部下をどれだけ観ているかも重要です。
部下の性格も様々でしょう。
誰とでもすぐに会話を楽しめる方。
じっくり時間をかけてコミュニケーションをとるのが得意な方。
そうした、それぞれの個性や特性、適性を見極めたうえで、サポートを依頼するのも上司であるあなたの仕事、コーディネーションです。
気分がふさぎがちな社員がいたら、同期の方に「一緒に帰ろうよ」「最近どう?」「私たち少しずつ仕事覚えてきたね」と声掛けをしてもらうよう促すのも一手です。
これは、横のフォローです。
同期だからこそ話しやすい、共感できることも多いのではないでしょうか。
普段からしっかり部下を観て、特性に応じて仕事を依頼する。
そうした同期同士でのサポート通じて、人はだんだん組織の一員としての意識をもち始めます。
新入社員や転職されてきた方なら、一人暮らしだったり、親元からの通勤だったりいろいろあると思います。
また、この仕事が初めての方、以前同じ業界での経験がある方でも、最初は隔たりを感じるかもしれません。
そうした、見えない隔たりも、『今同じ場所にいて、同じ目標をもって働く仲間である』ということを会話や日々のコミュニケーションを通して納得していけると、組織の一員としての仲間意識をもたせることができるでしょう。
そのために上司であるあなたが心がけたいことは、コーディネーション。
適材適所部下のできること、求めていることを上手くマッチングさせることですね。
最後のCは カウンセリングのC
リーダーシップでは、カウンセリングのCの大切さもお伝えしています。
カウンセリングとは、専門的な医療面談ではなく、職場での人間関係や仕事上の悩みなどを個別にヒアリングする相談のことです。
まじめで責任感が強い人ほど、五月病にかかりやすいとも言われます。
ストレスや内科的に発症することもあるので、場合によっては、専門医の受診を勧めることも必要です。
あなた一人で全てを完璧に治せると思い込むことは禁物です。
ですが、上司としてあなたが考え、動くことでサポートできることは何かと考えることはできます。
自分のことは自分しか分からないと思いがちです。
しかし、周りの方から意見されて初めて気が付くことも案外あります。
私は空を飛んでいた新人の頃、よく叱られました。
そんなときは夜も眠れないほど落ち込み、会社に出るのが辛いときもありました。
職場には美人さんだけど、美人さんだからか、とっても怖い先輩がいました。
ある日その先輩にいきなり「ちょっと後ろにいらっしゃい!」と飛行機の後部に呼び出されたことがありました。
また怒られるのかな。
私、何失敗した?
と、頭の中は疑問符でいっぱい。
とてもびくびくしながら先輩について行ったことを今でも昨日のことのように覚えています。
お客様の目につかない所につくと、先輩はくるっと向き直し、「あなた、今仕事が楽しいでしょう!」と言われました。
私は、「え!?」と、思いました。まさしく、虚をつかれたといった感じです。
その方は上位職の先輩として私のことをずっと見守っていたのです。
私の成長を誰よりも、本人である私よりも先に気づいていて下さったのです。
「こんな時は、あーしなさい。○○さんとのコミュニケーションはこうしなさい」と、私が悩んでいた件に関するアドバイスも頂きました。
ずっと見ていてくれたんだと分かると、嬉しくって涙が溢れました。
どんなフォローやサポートが欲しいのか、何があれば現状を打破できるのか、一段上に登れるのか。
そうしたことも、先に歩いたあなただからこそ、部下たちに教えてあげられることがあると思います。
ご自身がしてもらって嬉しかったサポート、欲しかったフォローを考え、部下に必要そうだと思えたら適宜提供していけるとよいですね。
そうやってあなたが、しっかり部下を見守っているということが伝えられたら、
あなたの思いやりの心を行動であらわせたら、部下の五月病の不調も少しは改善できるのではないでしょうか。
ぜひ3つのCを意識して、風通しのよい素敵な職場・組織を作ってくださいね。
そして、くれぐれも気を付け欲しいのは、必要な場合は専門医の受診を勧めることもお忘れなく!
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