営業職の女性必見!百戦錬磨のマナー講師が教える成約率を上げる3つの秘訣
2019/12/06
みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターの毛呂霞です。
今年もあとわずか!1月になるとセールやキャンペーンなどを行う業界が多いですよね。12月は、そういったキャンペーンに向けての教育をよく実施していました。
今回お伝えするのは、営業は営業でも「お客様のためになる、お客様のことを考えた営業で売れる秘訣」です。
米国のCEB社の2011年の調査では、顧客が購入に至った要因は「営業体験」、つまり「売り方」が重要であるという結果でした。
ブレント・アダムソン|Managing Director of the Corporate Executive Board (CEB)(当時)
書き入れ時の今、成績を上げるために、もう一度見直してみませんか?
こちらの記事も参考に:
マニュアル通りではなれない!トップセラーになるために必要な3つの能力
「どんなものが欲しいのか?」だけではなく、潜在ニーズもお聞きする
来店されたきっかけを聞くのは、販売をする際は基本的なことですよね。何が欲しいのか、どう利用するのか、こういったお客様の顕在意識をヒアリングすることは多いと思います。
けれども、お客様自身が、自分のニーズや考え方、課題に対して気づいていないケースも多いのです。そういったお客様自身が気づいていない潜在ニーズを聞き出すと、「この人はすごく私のことを考えてくれている」「理解してくれている」と感じてもらいやすくなります。
たとえば、以前に私がフィットネスクラブでの営業で必ずしていたことをご紹介しましょう。
お客様のニーズで多いのは、やはりダイエットでした。
目的がダイエットの場合、どれくらい痩せたいのか、いつまでに痩せたいのかなどを伺います。さらに、私は、ダイエット以外のニーズの聞き出しも必ずしていました。
たとえば、「冷え性や生理不順、眠りが浅いなどの健康面でのお悩み」や「休みの日の過ごし方」などです。
お客様自身もそこまで考えていないことが多いので、潜在的なニーズは、オープンクエスチョンでは引き出すことはできません。ですので、こちらからそういったお悩みがないか、具体的に提示して、丁寧に聞き出すことがポイントです。
得られるメリットを、お客様の言葉を使ってイメージしていただく
お客様に気持ちよく購入していただくには、得られるメリットに納得してもらうことが重要です。
そこでポイントになるのが、目標と目的を理解し、お客様の言葉で伝えて、具体的にイメージしていただくことです。
先ほどのフィットネスクラブでたとえると、目標は「体重〇kg減量」、目的は「ピタっとしたパンツを履きこなしたい」などの言葉になります。
目標は「〇kg減量」といった数値化できるものがふさわしいのですが、「その目標を達成して何を成し遂げたいのか?」という目的を、具体的な言葉で伝えます。
そうすると、達成したときに得られる感情がイメージしやすくなり、「ここだったら頑張れるかも」「こうなりたいから頑張る」と思ってもらいやすいのです。
さらに、お聞きした潜在ニーズについても、同じように提案をします。
そうすることで、1つの目的だけではなく、自分の悩みや求めているものが得られると、「ここで買う必要性」に納得していただくことができます。
以前、旅先で着る服を買いに、あるショップへ行きました。5つ星ホテルのディナーで着られるような、サラっとしたワンピースが欲しかったのですが、販売員の方が勧めてくれたものは、派手に感じて購入に至りませんでした。
旅先で着るだけではなく、日本でプライベートでも着たいなとも潜在意識の中で思っていたため、日本で着るイメージが沸かなかったからです。
しかし、別のお店では、私のニーズ(海外と日本で着られる、かつ普段にも着こなせる、手持ちの服にも合わせられる)を聞き出し、それについての提案がとてもよくイメージできたために、満足のいく買い物ができました。
気持ちよく受け取れる、クロージングの効果的な伝え方
「ご購入はいかがでしょうか?」「入会しませんか?」という一言、気持ちよく言えていますか?
クロージングに苦手意識のある方のほとんどは、「押し売りになってしまうのではないか?」という考えを持っています。
クロージングは売るための言葉ではなく、お客様が選択をするための言葉です。文字通り最後に確認をしなければ、お客様は「買うか、買わないか」を選択することができませんよね。
感じの良いクロージングの秘訣は、小さな「YES」を2つ以上聞いてから、購入に繋げることです。
小さな「はい」を積み重ねることで、お客様も気持ち良く選択しやすくなること、そして自分自身も伝えやすくなるというメリットがあります。
たとえば、「ご不安な点はありませんか?」「ご覧いただいてイメージは沸きましたか?」などを積み重ねます。ちなみに不安点、疑問点があれば必ずその場で解消しましょう。そして最後に、購入について質問します。私は、「よろしければご購入なさいませんか?」「このままお手続きをいかがでしょうか?」という表現をしていました。
また、「私が」を主語にする、Iメッセージを使った言い方も効果的です。
「せっかくお越しくださったので、ぜひともご一緒に〇〇様の目的達成のお手伝いをさせていただけませんか?」「〇〇様にピッタリなのでぜひ、ご利用いただきたいです」などです。
残念なクロージングを受けた体験談もあるので、参考にお伝えしますね。
同業他社のフィットネスクラブへ見学に行ったときのことです。とてもきれいな施設で、設備も整っており、自分のやりたいことはできそうだと思いました。
しかし、最後のフロントで不明点の説明が終わった後、店員さんがモジモジ……。そして、「パンフレットお渡ししましょうか?」と言われました。こちらから「入会します」と言わない限り進まない感じで、「じゃあ、一回帰って考えてみようかな」と私も思い、持ち帰りました。
それから半年が経過しましたが、結局、行かずにそのままです。
やはり、いちばん購入意欲が高いのは、関心を持って見ているその時です。半年もあれば、もし即時に入会していたら結果も出ていたはず。
クロージングをすることは、お客様のためでもあります。お客様のためにも必ずクロージングは行いましょう。
いかがでしたか?
マナーというのは「おもいやりを行動で表すこと」です。
お客様のことを考え、気持ちに寄り添い、お客様に合わせた案内をすることで、満足度を上げることができます。
来店くださるということは「興味がある」ということです。お客様の背中を押してあげて、「この人から買ってよかった!」と思ってもらえれば、他社との差別化ができますよね。
苦手意識だけではなく、どうすればお客様のためになるのかを意識してくださいね。
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