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受験直前!受験を控える子どもたちに教えたいスマホ・ケータイの使い方

2021/12/17


みなさんこんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターの清水真弓です。
突然ですが「小学生は4割、中学生は8割、高校生はほぼ全員」
何の数字かわかりますか?
これは、自分専用のスマートフォンを持っている子どもの割合です。
(令和2年度 青少年のインターネット利用環境実態調査調査結果(速報)|内閣府)

子どもたちの暮らしにすっかり浸透したスマホですが、使い方を間違えてしまうと様々なトラブルに巻き込まれてしまう恐れがあります。
今回は、人生においても特に大切な時期である受験生の子どもさんのいる保護者のあなたに!
子どもが上手にスマホと付き合うポイントをお伝えします。

二児の母であり、子どもたちにスマホの安全な使い方を指導することもあるマナー講師の清水真弓がお伝えします!

作ろう!使いすぎが”できない”仕組み

あなたは昨日子どもさんが何時までスマホを使っていたかご存知ですか?
自室に持ち込んでスマホやケータイ、タブレットを使っているとどれくらい使っているのか把握しにくいですよね。

子ども達に制限なくスマホを使わせると夜遅くまで使ってしまいやすくなり、大切な睡眠時間や勉強時間を削ってしまうことにも繋がります。

特にYouTube動画や友達とのLINEのやりとり、ゲームなどはつい楽しくてずるずると時間を消費しがちです。

あなたもスマホを使っていて、気づいたら何時間も経ってしまっていた!という経験がありませんか?私にも経験があります。
親子の不穏な空気
そこでおすすめなのが使い過ぎを防ぐための機能制限を利用することです。

子どもたちのデバイスに利用制限をかけられる機能がないか確認してみてください。
今は端末で制限がかけられるものも増えていますし、機能制限に特化したアプリも様々な種類のものがあります。

保護者が子どもに無断で突然制限をかけると子どもさんからの反発があることも考えられますので、子どもさんと話し合い、納得させた上で制限をかけるようにしましょう。

例えばiPhoneでしたらスクリーンタイムという機能があります。
スマホを使う時間帯や長さ、どのアプリを制限するかなどが予め設定できます。
Nintendo Switchのみまもり設定でも同様の機能があり課金の金額なども設定が可能です。

私と私の二人の子どもたちもこの機能制限をかけています。
こうした制限を利用すると、設定した時間になると問答無用で使えなくなるので、使い過ぎを防げます。

制限をかけるときには子どもたちから相当嫌がられるかと思いましたが、時間を使い切ったとわかるとすぐに諦め他のことをするなどして、意外と上手く気持ちを切り替えていることがわかりました。

もし子どもさんが無断で制限を解除してしまうなどがありましたら、
「あなたの貴重な時間を守らないと後であなたが困ることに繋がる」と伝え、きちんと理解、納得してもらった上で、タイムロッキングコンテナ(設定した時間までロックを解除できない入れ物)などで物理的にスマホを使えない状況にしてしまうのも一つの手です。

YouTubeやゲームはストレス発散や有意義な情報を得られるなどメリットもあります。
うまく利用して、使い過ぎにならない範囲で有効に活用していきたいですね。

気をつけよう!お友達とのメッセージのやりとり

あなたも仲のいい人とLINEをしていて、励まされたり共感してもらえて嬉しかったりした経験はありますか?

LINEなどメッセージのやりとりは、離れている相手と関係を築くのにも有効で、子ども達にとっても大変便利なサービスです。

ただ、LINEの止め時がわからないと勉強中にまでメッセージのやりとりをしてしまうケースがあります。

勉強中にはLINEの通知をオフにしたり、スマホを 違う部屋に置いたりして物理的に離すことをお勧めします。

スマホがそこにあるだけで集中力が下がることが分かっています。
(Brain Drain: The Mere Presence of One’s Own Smartphone Reduces Available Cognitive Capacity|The University of Chicago Press logo)

この研究によると、スマホがそばにあると無意識のうちにスマホを気にしてしまい集中力が途切れ、勉強の質が下がってしまうそうです。
辞書とノートとスマホがあるデスク
そのため、LINEを友達同士で使う際には「お互いが勉強するときにはLINEはしないようにしよう」などルールを決めることをお勧めです。

相手が返信できないタイミングだとわかれば、「未読スルーされた」と感じなくてすみます。

とはいえ、中々自分からは友達に切り出しにくい子もいるかと思います。
そんな時は「親がそうしろってうるさくて…」と言った具合に、保護者を引き合いに出しても私は良いと思います。

子どもが友人関係を良好に保ちながら勉強できる環境を作るためなら、自分を利用してもらって構わない、と思う保護者の方も多いのではないでしょうか?

また、メッセージを送る際には、自分が言われたくないな、と感じるような言葉は相手に言わないように心がけ、お互いを思いやりながらメッセージのやりとりをすることも大切です。

無駄にお互いを傷つけあうこともなくなります。

冬のこのシーズンと言えば、受験勉強でストレスが溜まる時期です。
イライラした勢いでつい「友達にきつい言葉で返信してしまいそうだな」と思ったら、まずは深呼吸して落ち着いてから返信するようにしましょう。

クールダウンしてからだと、きついメッセージを送りにくくなりますよ。

子どもたちを守ろう!保護者にできること

まずは子どもたちがどのように日頃スマホを利用しているのか把握することが大切です。
LINEやインスタでよくやりとりをしている相手は誰で、どんなことを話しているのか。
どんなYouTuberを見ているのか。
どんなアプリをよく使っているのか。
何時まで、どんな目的のために使っているのか。
どんなことに興味を持っているのか…など。

日頃の会話の中で、さりげなく聞いてみましょう。
子どもが答えてくれるためにも、日頃のコミュニケーションをできるだけこまめに取り、信頼関係を築いておくことが大切です。

どのように使っているか把握したら、子どもさんの希望も汲みながらスマホを正しく使うためのルール作りを一緒に考えてみましょう。

ポイントは保護者であるあなただけでルールを決めるのではなく、子どもさんと話し合いながら決めることです。
子どもさんにルールの必要性をわかってもらった上で納得できるルール作りをすることが大切です。

ルールを作る際には、
具体的でわかりやすいルールを作ること。
ルールを守れなかった場合どうするのか事前に決めておくこと。
などなどもおすすめです。

他の家庭がどんなルール決めをしているのか、ネットで検索することも参考になります。

また、一度決めたルールを何年にも渡って使うのではなく、子どもの使い方や成長に応じて少しずつ見直すことも必要です。

さらには、保護者であるあなたが、子どもたちの見本となるように、ルールやマナーを守って使うことも大切です。

子どもに使いすぎないように注意しているあなた自身がスマホを使いすぎていたりしたら、説得力は落ちますよね。

また、18歳未満の子どものスマートフォンや携帯電話には、原則としてフィルタリングなどをかけなければいけないと法律で決まっているのをご存知ですか?

青少年インターネット環境整備法 第六条で定められているもので、フィルタリングを設定して使わせることは保護者の責務なのです。
(青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律|e-Govポータル・デジタル庁)

フィルタリングをかけることで、子どもさんの端末から危険なサイトやアプリにアクセスできなくなり、子どもさんを守ることができます。

年齢に応じたフィルタリングは、簡単に設定できますし、制限がかかっているアプリの中から個別に制限を外すこともできます。

フィルタリングは基本的に無料です。
よくわからない場合は、購入したお店にスマホを持って行って設定してもらいましょう。
大人が見本となれるように、襟を正して使うことを心がけましょう。
母と娘でスマホをもって笑顔の写真
調べ物や電話の他にもストレス発散になるゲームやYouTube、友達とコミュニケーションを取れるLINEなど、様々な機能があり便利なスマホやケータイ。

うまく使えばとても便利な道具ですが、使い方を誤ると勉強を妨げたり友だちを傷つけたりする道具にもなります。

子どもたちの未来に関わる大切な受験シーズンの今。
受験も、子どもたちの人生も成功させるためにもこの記事を参考に、振り回されない使い方などを子どもさんと考えてもらうきっかけになれば幸いです。

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このマナーについては、#マナーOJTインストラクター

日本マナーOJTインストラクター協会
シニアマナーOJTインストラクター 清水真弓

講師 清水真弓 サイト

講師清水真弓blog 

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