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2021年 これからも活躍するマナー講師・企業研修講師に求められる3つのこと

2021/01/01


新年あけましておめでとうございます。
日頃よりマナーアップマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
日本マナーOJTインストラクター協会 会長の笹西真理です。

いよいよ2021年がスタートしました。去年の話を冒頭でするのは恐縮ですが、2020年は飛ぶように過ぎさりましたね。昨年の年初のご挨拶をした頃に思い描いていたのとは、全く違う1年となったのではないでしょうか。
あなたにとって、昨年はどのような1年でしたか?
講師としての活躍を夢見ていた!
東京オリンピックでボランティアをする予定だった!など、楽しみにされていた予定や計画がなくなってしまった1年だったかもしれません。私どもJAMOIにとって昨年は、祈念すべき10周年でした。そのアニバーサリーイヤーを記念した大きなイベントや、オリンピックを舞台としたインバウコーチ®、新しい人材教育の可能性を追求した活動など、様々な計画がありましたが。すべて止まってしまった、失われた1年となりました。

しかし、悪いことばかりだったかと言うと、そうでもありませんでした。
ソーシャルディスタンスで、リアルに会えない時間が長かった代わりに、JAMOIの中ではITの活用が進み、今まで交流できなかった遠隔地にいる講師とのつながりが深まりました。
また、これまでの大規模会場での登壇経験に関係なく、リモート講座に対応可能な講師がいきいきと動き出した。
講師ニーズとしては、これまでこちらから積極的には営業できなかった地域からの問い合わせも一気に加速、増加しました。全国的に人材育成へのニーズがより強まったことも実感できる一年でした。
JAMOIのうちうちの話ではありますが、事務局の移転もあり、心機一転、新たな次の10年を見据え頑張ってまいります。

このご挨拶では年始にあたり、今、私の考える「企業研修講師に求められる3つのこと」を皆さんにお伝えします。
これからの時代、嘆いてばかりいられません。より主体的に、よりアグレッシブに活動できるマナー講師、企業研修講師になりたい!これからの人生を主体的に生きたいとお考えの方へ、新年のご挨拶と、これから活躍するあなたへのお年玉とさせていただきます。ぜひご一読ください。

教育効果が出る企画設計とゴール意識

コロナ禍を経て、研修のあり方は大きく変わりました。
例えば新入社員研修は、これまでは2日間にかけて社会人基礎マナーや心がまえについて集合研修で学んだあとに、更に一週間程かけて、業務理解や実務に必要なスキルを学ぶ機会を設けていました。

ところが、昨年の春は、3月に出た非常事態宣言を受け、集合研修は軒並みストップしました。

当の新入社員は、出社することさえままならず、春から初夏を過ごし、ようやく社会が復活した頃には、研修どころではなく、そのまま現場に立たされる事態に。
本来なら研修を通して培う同期との絆や、会社への帰属意識なども育たず、極度の孤独感から離職を選ぶといった悲しい話を聞くことも少なくありませんでした。

では、今年2021年はどうなるでしょう。

第三波と言われ、変異種の報告も相次ぐ今、また、これまでのような集合研修はできるのでしょうか?
集合研修を実施したい思いと、社会情勢の取り巻く環境の間で、企業も悩んでいるというのが実際のところです。

また、感染症拡大対策では、対応も、準備・設置コストにも多大な費用がかかる今、従来の人材育成に時間的コストも、費用も十分にかける余裕がないといった声も聞かれます。

そんな状況で、これまでと同じように、みんなで集って、1週間から2週間ほどかけての研修が求められているか?従来のプログラム、コンテンツだけで講師は生きていけるのか?
あなたならどう思いますか?

手法は変わっても、企業が研修講師に求める質は変わりません。
パソコンと講師象
短時間で、集合研修をするなら少人数で。今までの様にできないから、質を落とさないためにはどうしますか?例えば事前学習の導入を提案することも必要です。
また、研修後に成果を可視化するための仕組み作りも重要です。

つまり、これから活躍するためには、講師はコンテンツを持っているだけでは足りません。
そのコンテンツをどう効果的に受講者に行き渡らせるのか、その成果をどう見える化するのか、定着をどう図るのかを事前に提案できること、研修から成果までを俯瞰する能力、メタ認知が必要となります。

研修目的はなにか?企業は受講者(社員)に教育を通してどうなってほしいかと考える。時には柔軟に手法を変え、教育全体を企画設計する。

研修だけではない。こんな具合に考えられる講師は、今年も活躍の幅をどんどん広げられるでしょう。

リモート、オンラインなどITを取り入れる 挑戦を恐れないマインド

先のポイントと重なる点でもありますが、2020年は、人材教育の業界は二分されたといってもいいでしょう。

端的に言うとリモート研修、オンライン講座に対応できるかできないかです。
対応できた講師の仕事は増え、対応できなかった講師の仕事は減りました。

研修によってはリモートへの向き、不向きもあります。

マナー講師が教えるエチケット、作法などは、やはり目の前で見て実践すること、講師から手を添えてレクチャーを受けることが納得性を高め、身につきやすいとの声も聞かれます。では、ソーシャルディスタンスが求められる中、そうした不足を、どう補うのか。
JAMOIの講師たちも様々な工夫を凝らしています。
研修に参加する講師の写真
例えば、JAMOI会員講師限定の勉強会でならば、家族に協力を頼んで、実際の作法の実践を角度を変えて伝える。不特定多数の受講者に伝えるものならば、別撮りの短い動画を制作してYoutubeなどにアップロードして、限定した人にだけURLをお配りして講座後の自主学習も呼びかけるなどなど。

単純に研修をリアルで行う対面講座からリモートに変えたというだけではなく、動画作成にチャレンジしたり、クラウドサービスを駆使してサポートしたり、これからの講師として様々な可能性を広げています。

新しいことに挑戦するのは勇気のいることです。しかし一方で、このように大きな環境の変化があったときに、既存のやり方に固執するのはチャンスを逃すだけでなく、自身の講師キャリアの終焉にもつながっています。

感染症対策の終わりについては、まだ先が見えていません。
また、収まったして、これまで通り、元通りになるという確証もありません。

ただ、座して待つだけではなく、一歩踏み出してみる。その小さな挑戦の先には、あなた自身気づいていなかった未来を見つけることができるかもしれません。

2021年にはしなやかにチャレンジする1年にしてみてはいかがでしょうか。

ニーズを的確にキャッチする 学びを活かす道を思い描く能力

昨年は、コロナをきっかけに新しい学びを始めたという会員講師がJAMOIには多くいらっしゃいます。例えばメンタル系、キャリア系、心理学系など。中にはカラーやメイク、数学や体操など、多種多様、バラエティ豊かな内容は大変興味深く、私もお話を伺うのは本当に楽しいものでした。

こういった継続した学びや自分磨きは講師である以上、やめることはできません。常に学ぶ。新しい知識を得る。簡単なことでは本を読むことさえも続けることが重要です。講師というもの、自分の中にあるものしか受講生にお伝えすることはできません。ですから、常に高い志と行動が求められます。
講師とは、なることがゴールではなく、それはスタートですとは、私の口癖でもあります。そういった意味では、本当にJAMOIの講師陣は素晴らしく貪欲に学び続け、その姿勢に頭の下がる思いです。

もう一歩踏み込んで言うならば、自身の中の軸を正しく理解して、その活かし方を考えることも、知識を仕入れ続けることと同じくらい重要だと私は考えています。

自身が学びを深めているのは「私の好きなこと、興味のあること」で、世間のニーズとは合致していない。
もしくはニーズはあっても、既に多くの人がプロとして活躍していて、レッドオーシャン化している。そんな市場に後発として参加しても、勿体ないですね。

学びは常に「どう活かすか」を意識して取り組むことがポイントです。

もちろん学ぶことによってワクワクする♪楽しむ♪というのはそれで問題ありません。趣味として毎日を充実させるためにやっていくことも否定しません。

ただ、今年もマナー講師として、研修講師として活躍し続けるために、今、社会が求めていることはなんだろう?そのために、私の経験や知識を活かせることはなんだろう?という視点を常に持つこと。
そうして、ニーズがあって、ご自身が優位に取り組めそうな分野の深堀を行うために必要な学びができれば、あなたの講師人生は尚良くなっていきそうですね。

新型コロナウィルスは日本に、世界に大きな影響を与えました。それは多くの人に痛みをもたらしました。しかし同時に気づきも与えてくれたのではないでしょうか。
今こそ私たちは『変わるべきは変え』『取り入れるべきは取り入れる』未来への一歩を踏み出す時ではないでしょうか。

日本マナーOJTインストラクター協会は、2021年もしなやかに変化に対応し、コツコツと行動し、その結果としてさらなる品質向上をはかってまいります。
ぜひ一緒に「サービス業の未来を輝かせましょう」

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
2021新年の挨拶画像JAMOI
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このマナーについては、#マナーOJTインストラクター #企業研修講師ストレートコース

日本マナーOJTインストラクター協会
会長 笹西真理

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