肩こり、腰痛を防ぎ見た目も美しく!リモートワークの今こそ見直したい「座り方」について
2021/03/26
みなさんこんにちは。
マナーOJTインストラクターの安徳 美妙です。
リモートワークや外出自粛により「座る時間」が増えていますよね。デスクワークをしていると肩こりや腰痛が悪化したという悩みを抱える方も少なくありませんね。その原因もしかしたら、「座り方」かもしれません。
パソコン作業に集中しているうちに気がついたら猫背になっていたり、その反対に腰が不自然に反った姿勢で座っていたりしませんか?
身体にストレスがかからない座り方を意識することは、同時に見た目も美しい座り方にもつながります。
学生時代からダンスやチアリーディングを通じて全国大会に出場した経験から、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮するために必要な身体的、技術的要因について計画的に調整するボディコンディショニングも学んでいる、マナー講師の安徳美妙がお伝えします。
姿勢や骨格、運動機能を整えると、アスリートだと激しい運動をしても怪我や痛みを防げます。
ボディコンディショニングのキーポイントは『正しい姿勢』や『正しいフォーム』を意識すること、身につけること。
「座り方」ひとつでリモートワークが快適になる!
そしてコロナ後はオフィスやレストランなどでも綺麗見せとして役に立つ!
このコラムで綺麗見せ『座り方』について見直しませんか?
まずは座り方をチェック!今日からすぐに改善できる超簡単ポイント
みなさんは、デスクワークをしているとき、ついついしてしまっていることありませんか?
例えば、
- 画面に見入るあまり、気が付いたら首が前に出てしまっている。
- 肩に力が入って巻き肩(肩が身体の内側に入ってしまう)になっている。
- 極端な、猫背もしくは、反り腰になっている。
恥ずかしながら、私も、油断していると、上記の複数の姿勢になっています。
そして、これらの姿勢は、どれも肩こりや腰痛の原因となるNGな姿勢での座り方です。
特に1番の、『画面に見入るあまり、気が付いたら首が前に出てしまっている』は要注意!
最近話題となっているストレートネック(スマホ首)予備軍かもしれません。
首の骨は本来であれば、体に対して前後にゆるやかなカーブを描いています。
成人なら体重の約10%の重さがあるという頭を、バランスよく支えるためにこのゆるいカーブはとても重要です。
しかし、パソコンやスマホを操作するときには、ついつい下の方を見ながらになるので、首を前方に傾けがちになります。
そのとき、首の骨はまっすぐに伸びきった状態となります。首の骨はまっすぐだと、重い頭を支えるのに大きな負担がかかります。
この負担が蓄積すると肩こり、腰痛を引き起こすのです。ストレートネックは重症化すると、肩こり腰痛だけでなく、めまいや頭痛も引き起こすことがあります。
軽度のストレートネックであれば、ストレッチをしたり、スマホやパソコンを操作する時間を減らしたり等、ご自身で治すこともできると言われていますが、重症化すると通院が必要となってきます。何より日常生活にも支障が出てツライですよね。
そうならないためにも、デスクワーク時の「座り方」はとても大事です!
以下のポイントに気をつけ「ストレートネック」を防ぎましょう。
この姿勢を普段から出来るようになれば、肩が内側に入り込んでしまう巻き肩や、猫背、反り腰になる癖も同時に直せます。
椅子に座る際は、
まず、脚の付け根の筋肉を意識して骨盤を“立てる”を意識しましょう。
“骨盤を立てた”状態をキープして『腰-肩-耳』が一直線上に来るよう意識しましょう。
それだけです!
とても簡単に思えることですが、無意識ででも出来るようになるのは結構大変です!
なぜなら、『腰-肩-耳』のラインを意識して座ると意外と腹筋・背筋もバランスよく使うことになります。腹筋、背筋はしっかり鍛えているわよ!という方なら、むしろ簡単に身につくかもしれませんね。
腹筋、背筋で上半身全体を支えていると、首にだけかかる極度の負担を軽減できます。
ボディコンディショニングのクラスを通して、姿勢と負担のかかる部位について考え、軽減するために必要な工夫についてロジカルに納得して、実際に私もこの座り方を意識してデスクワークをしてみると、作業が終わった後の疲労感が全く違いました。
ただし、ラインを意識しよう!として胸を張りすぎたり、肩に力を入れ過ぎたりしては逆効果となるので気をつけて!
イメージとしては、まずは腰の位置を整えてから、その上に肩、その上に耳(頭部)と下から順にそっと身体のパーツをのせていくようにすると丁度良いです。
力が入りすぎず、保ちやすい姿勢が整います。
実はJAMOIの講習でお伝えする美しい立ち姿、座り姿もこの『腰-肩-耳』のラインを揃えたものなのです。
立ち姿の場合はこれに、『-膝-かかと』も加わります。
その姿勢をとる本人にとって身体的ストレスを軽減することができる姿勢は、周囲から見ても美しく見える座り姿なのです。
今日からでもすぐに実践できるので、ぜひ試してみてください。
デスクまわりの環境を見直そう!疲れない「座り方」はまずは周辺環境から。
座り方のポイントを押さえたところで、次はデスクまわりを見渡してみましょう。
病気を引き起こさない座り方、美しく見える座り方にとって大事なのは姿勢だけでなく、実はその前提としてとても大事なのが「デスクの環境」なんです。
ご自身が作業されているデスクまわりを確認してみてください。
デスクと椅子の高さはいかがですか?パソコンの設置されている位置は適切ですか?
適切というのは、例えば、デスクの天板が低すぎる、椅子の座面が高すぎるなどありませんか?
またデスクトップでなくノートパソコンを使用しているとどうしても画面が目線より低い位置になるため、ストレートネックの原因となる前傾姿勢を招きやすい環境と言えます。
家具を買い替えるのはすぐには無理でも、市販のツールなどを利用してこうした、体格に合わない環境を、簡単に改善することもできます。
パソコンを底上げするスタンドなども売っていますが、取り急ぎならご自宅にある箱やタオルなどを使用してPCと作業する手元の高さを調整するだけでも、快適になります。
(その際ノートパソコンの通気口をふさがないようにするなどは注意しましょう!)
また、デスク上での作業スペースは十分に確保できているでしょうか?
書類や参考資料、文房具に携帯電話、充電器など、デスクまわりは必要なものであふれて、スペースをとってしまいます。それに加えて癒しグッズ(愛犬や家族の写真、観葉植物や好きなキャラクターグッズ)も欠かせないわ、という方はデスクの広さによっては手狭になってしまうことも。
作業はできるけれど、ゆとりがないレベルで周辺スペースが埋まっている場合は、どうしても無意識に体を縮めるように作業したり、メモなどを取る際に空いているスペースに合わせて身体をゆがめていたりすることも考えられます。
デスクまわりをすっきりと整理することは座り方と姿勢の改善にもつながりますのでぜひ一度見直してみてくださいね。
デスクまわりの環境を整えることを意識するきっかけは、昨年私自身が引っ越しをした経験からです。
以前住んでいた住居では私専用のデスクがなく、ダイニングテーブルに都度パソコンを持ち込んで仕事をしていました。そのためなかなか落ち着きませんでした。
新居ではようやく自分の作業スペースを確保できることになったので、じっくりとプランを立てました。
デスクの高さと奥行に加え、コンセントの位置は慎重に検討し、椅子は半年くらい色んなお店を回って実際に座ってみて、自身の体形に合っていて長時間座ってもストレスがないものを吟味しました。
そして私は、写真のようにデスクの上には必要最低限のものだけを置くようにしています。
最近ではリモートワーク用にと需要が高まっているので、リアルでもオンラインショップでもたくさんの椅子やデスクを見ることができます。
私も椅子を探しているときは、インテリアコーディネーターの方に色々とお聞きしてサイズ等について参考になるアドバイスをいただけました。
もしこれからデスクまわりの環境を整えようとされている方はぜひ情報収集してみてくださいね。
職場でいつも肩こりに悩まされているスタッフがパソコン作業している姿を見て、私が「○○さん、ますます肩こりになりそうな姿勢になってるよー」と声をかけると、彼女ははっとして「ほんとだ!言われるまで自分では全然気づいてなかった!」というようなやりとりがありました。
姿勢って、案外無意識のうちに崩れていきます。
ましてや、人に言われてはじめて意識できることもありますよね。
ただ、自宅でひとりリモートワークだとしたら、指摘してくれる人がいませんね。そんなときは鏡を置くというのもとても有効な方法です。
できればデスクの近くに姿見を置くのが理想ですが、スペース的に厳しければ、壁やデスクの上に設置してもよいかと思います。
最初は正しい座り方していても、作業をしているうちにどうしても意識が薄れていくものです。
最初の正しい座り方で鏡に映ったご自身の姿を覚えておいて、ズレた位置にいる鏡の中の自分と目があったら『腰-肩-耳』のラインがつながった座り方ができているか?をチェックして、正しい位置に戻る様習慣づけましょう。
習慣は一度見につくと継続しやすくなりますよね。
デスクまわりの環境を整えて、座り方を意識することで、皆さまに快適なリモートワークの習慣が身について。リモートワークから解放されたときには、職場などで「座り方綺麗になったね!」と誰かに指摘されれば幸いです。
もちろん、座り方を意識できたとしても、長時間同じ姿勢でいることは心身ともにストレスとなります。適度なリフレッシュも忘れずに!
リモートワークでのリフレッシュについては下記の記事も是非参考になさってくださいね。
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