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パソコンの前で微笑む女性

感謝の気持ちを適切に伝える『お礼メール』のマナー

2020/09/04


みなさん、こんにちは。
シニアマナーOJTインストラクターの大縣 真弓です。
みなさんは、取引先の方と打ち合わせを行った後、お礼メールを送って感謝の気持ちを伝えられていると思います。
コミュニケーションツールとしてすっかりお馴染みのメールですが、そのポイントをきちんとおさえていなければ、知らず知らずのうちに失礼を働いてしまっていた!なんてことが、あるかもしれません。

メールのポイントは、「いかにわかりやすく相手に要件を伝えるか」です。
また、お礼メールとなってくると、送信する「時間」も大切な要素になります。

ビジネスの成功につながる、あなたの感謝が伝わるメールを適切に送れるようになると、今後の仕事だけでなく、人間関係も上手くいくきっかけを掴めますよ。このコラムでは、多くの企業でビジネスマナーを教えてきた大縣真弓が、フリーの講師として営業活動もして来た経験を通して、心を伝える適切なお礼メールを送るために、ここだけは押させておいていただきたいポイントをお伝えします。

タイミングは素早く 新鮮なうちに送りましょう

今後のビジネスで成功を掴むためにも、打ち合わせは、先様にとって、あなたにとっても、大切な時間です。しかし一方で、打ち合わせの時間を設けるということは、相手の貴重な時間を奪っていることも忘れてはいけません。

だから、打ち合わせのお礼を伝えるメールは出来るだけ早いうちに出しましょう。
午前中の打ち合わせの場合は夕方までに、午後からの打ち合わせの場合は、翌日の午前中に送りましょう。
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お礼は、相手の記憶が鮮明のうちに送るのがポイントです。その際、感謝の気持ちが伝わるように、はっきり文章にして送りましょう。

電話でも構いませんが、取り急ぎでない内容を伝えるならメールが適切です。メールは、相手の都合に合わせて読んでもらえるので、打ち合わせのお礼はメールが最適と言えます。

タイトルは「お礼」だけでは内容が分からないので、「○○のお礼」と、何の件についてのメールか、何に対するお礼かが伝わるように書きましょう。
例えば「○○研修打ち合わせのお礼」など内容が一目瞭然のタイトルにするのも、相手に対する思いやりです。

企業研修に登壇している私も、研修の前には打ち合わせをします。

つい忙しくしていて、お礼メールの送信を忘れていると、先様から先にメールをいただくことがありました。
お礼メールをいただくと、相手に対しての安心感や信頼感が高まります。その一通で、その後の関係性が楽になると感じました。
今は、必ず先に送るように心掛けています。
では、私が安心感や信頼感を感じたお礼メールとは・・・?

打ち合わせの内容を盛り込みましょう

私が頂いて、安心感や信頼感を高めたお礼メールは、定型文ではなかったのです。

お礼メールには、そのお礼メールを書くに至った打ち合わせについて触れましょう。
お伝えいただいた「○○の件に興味を覚えました。」「○○の話は初めて聞いたので、今後社内でも前向きに取り組めるか検討してみます」など、話を聞いた側であれば興味を覚えたことを、あなたが提案する側であれば「○○について貴社のお役に立てることを確信しました」など、打ち合わせの内容について一言書きましょう。そうすることで、「あなたの話をしっかりきいていました」「あなたの話のどこに興味を覚えましたよ」という意思表示が出来ます。
あなたの思いを伝えることで、相手とのコミュニケーションも格段に良くなることでしょう。

定型文の通り一遍のお礼だけを、コピペして送ると、「誰にでも同じ文章を書いている」と、すぐに見破られます。これでは、折角お礼のメールを書いたのに、感謝の気持ちは伝わりません。

定型文にならないためには、打ち合わせ時の内容や会話、あなたの抱負・意気込みなどを、一文でも構いません。あなたの言葉で書き添えましょう。それだけでメールを読んだ相手の中で、あなたの印象はグッと良くなります。人となりがイメージできると親近感が湧きます。

また、それに加えて、今後のスケジュールなども書いておきましょう。打ち合わせ内容の齟齬も防ぐことができます。

私は、お礼メールには、今後のスケジュールや内容を必ず書くようにしています。まれに、打ち合わせで確認していたにも関わらず日程や時間が微妙に違っていたことがあります。そんなときも、お礼のメール一つで大事になる前にトラブルを防げます。

感謝の気持ちプラス、あなたの思いや出来ることについて。加えて、今後のスケジュールの確認としても、打ち合わせ後すぐのお礼メールは有効です。

すぐ送る、といっても言葉のチョイスは気を付けましょう・・・。

『取り急ぎ』より『まずはメールにて』と書きましょう

お礼のメールを急いで送らないと!と慌てて送る場合、「取り急ぎ失礼します」「取り急ぎご連絡まで」と書いてしまいがちですが、それは、相手に失礼にあたるので止めましょう。

「取り急ぎ」は、「とりあえず急ぎで」という意味です。「とりあえず急いで連絡しました」は、取引先や目上の人に使うのは大変失礼にあたります。また、お礼や謝罪メールなど、感情を伝える際には不適切な表現です。

お礼を伝えるメールでは、「まずはメールにてお礼申し上げます」を使いましょう。

打ち合わせの後にも予定があって、直ぐにメールが出来ない場合は、携帯電話からメールを送ることもあります。
その場合は、「携帯からなので短文で失礼いたします」や「携帯メールで失礼いたします」と、断わりの一文を入れるようにしています。そうすることで、こちらの状況を理解してもらいやすくなります。

「取り急ぎ」と書かずとも、十分あなたの気持ちが伝わりますね。
手からメールが羽ばたく感じ
お礼メールは、感謝の気持ちと、今後の関係性を更に良くするために送ります。
丁寧なコミュニケーションを通して、あなたの人となりを伝えることで、安心をもってもらい、信頼関係を築くチャンスにもなります。
ぜひ、この大切な機会を活かして、あなたのこれからにお役立てください。

なお、メールでありがちな失敗を回避するためには!
こちらのコラムもご覧ください。

よかれと思って送ったら…!! うっかり陥る失敗ビジネスメールの注意点

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